『被害者は誰?』 貫井徳郎 講談社ノベルズ - 2003年05月26日(月) 作家の吉祥院慶彦が安楽椅子名探偵振りを披露する4編からなる短編集です。 どの作品もそれなりに読ませてくれます。 最後にあっと言う仕掛けもあってたまにこんな小説読むのに気分転換になっていいかなあとは思いました。 ちょっと後輩でもあるワトスン役の桂島(こちらは警視庁勤務です)を馬鹿にするような発言が多すぎて多少なりとも不快感もありましたが、割り切って読むべきでしょうかね。 最初の表題作でもある「被害者は誰?」が1番よくあとは尻すぼみ感が拭えない嫌いもあるがそれなにりは楽しめる作品となっている。 貫井さんとしたら結構ユーモア感溢れる作品と言えるんじゃないでしょうかね。 同じように趣向を凝らした作品でもある『プリズム』よりすっきりした作品ですが、本格推理ファンの方には本作の方がありきたりかなあとも思われるかもしれませんね。 貫井さんがいろんな作品を書けるんだと世間に知らしめるのには恰好の作品かもしれませんね。 個人的にはもっと重厚な作品の方が好きなんですが・・・ 評価7点。 ...
|
|