| 2006年09月01日(金) |
レビュー〜重耳〜講談社文庫〜 |
上・中・下に渡る作品。 上巻はどっちかというと、重耳の祖父の話。 これまた気の長い話で、長寿だったじいさんはどうしても滅ぼしたい国を自分の寿命全部かけて滅ぼしたという・・・。 だからいつまで根に持つんだ!! 主人公は重耳であるはずなのに、ほとんど彼が出てきません。 じいちゃんとかその周りの家臣とかお父さんとか・・・。
中巻は、お父さんばかーってな話。 元々あまりかしこくなかった・・・いやいや、どっちかというと政治やってるより戦争やってる方が好きなお父さん。 このお父さんが美女に惚れちゃって、その美女は自分の子供を王様にしたくてたまらない。 ということで、王様候補の子供たちを全員殺してやろう!ということに。 すっかり色ボケしてしまった王様は、突拍子もない話を全部信じてしまいます。 あほだ。 ものすごい親孝行な長男は、色ボケの策略を甘んじて受けて死亡。 死んでもいい子ちゃんでいたいか・・・?と思うほど。家臣が真剣に逃がそうと試みるんですが、『お父さんの言うことだから』と取り合わずに死亡。 大好きなお父さんに嫌われて逃げるくらいなら、大好きなお父さんの命令に従って死にたいと・・・すげえ。本当か?
次男である重耳は逃げます。 三男も逃げます。 そのほかは美女にとってどうでもよかった様で、ほったらかし。
で、下巻で逃げ惑う生活が中心になるのです。 結局お父さんが死んだ時点で反乱がおきて美女も死んでしまうのですが、この後の後継者選びが難航。 結局重耳って事になったものの、反乱に乗じて王様になってもろくなことがないという家臣たちに説得されたので、三男が戻ることに。 この三男がかなり陰険な方で、約束は守らないし、その上自分の希望は貫こうとするし、輿望のある重耳が気に入らなくて殺そうとするし・・・。
なんだかんだで最終的には、三男が死んで三男の子を王様にしようって時に、いろんな国の協力を得て三男の子を殺して自分が王位に立つわけですが・・・・。 これも乱じゃないのか・・・? 自分で起こすならいいのか・・・? まあ、戦いなんてほとんどなくて、死んだのは三男の子だけって事になったけどな。
その後、自分を冷遇した国を滅ぼしにかかります。 泊めてくれなかったとか、こんなに疲労困憊なのに食料もくれなかったとか。 王様なご身分だから怒れるんでしょうが、普通の人なら当然ですよねー。 あと、重耳の珍しい体を見たくてお風呂除いちゃった王様の国なんかも。 穏やかだって話ですが、猛烈に昔の恨みを晴らそうとするあたり、どこが穏やかなのかと。
王様になるまでが長い長い旅だったので、王様になってからが短かったですが、三男よりも長く生きた重耳さんは、『よい王様』として国民から慕われたのでありました。 そんな話。 今回はちょっとあらすじを追ってみました。 なんか一口ではあらわせないほどに上・中・下の主題が分かれていたもんで。
今現在は浮気して、宮部さんの模倣犯を読んでますが・・・長いっすね。 色んな角度から事件を追うので同じところが何度も・・『こここうだったんだ』と思う事もありますが、この部分の結果は知ってるので、読み飛ばしたい様な気分に駆られながら、5冊中あと1冊です♪ 目を使いすぎて目が痛い・・。
|