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随筆
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2006年08月19日(土) おっさん昔話


昔々ある所に男が住んでおった。
その男はハリネズミを大層可愛がっておったが、目を離した隙に逃げられてしまった。
男はありとあらゆる所を探したが、とうとう見つからず、寂しい日々を送っていた。

ある冬の日の夜。
トントン・トントン。
戸を叩く音がする。
トントン・トントン。
誰だろうと思い、戸を開けてみると、そこには小さな少女がいた。

『道に迷ってしましました。雪も深くなって歩けません。どうか数日ここに置いて下さい』
男はこんな小さな女の子がどこに何をしにいくのか気になったものの、ハリネズミを失った悲しさから、二つ返事で了承し、少女を家の中に招いた。
それから、少女との日々が始まった。

ある日、男の服があまりにもボロなので、少女は
『あなたの為に服を作ります。こちらの部屋で作りますが、どうか中はのぞかないで下さい』
どこかで聞いたことのある様な台詞を言って、少女は部屋の中に消えた。
男は気になったものの、少女が作る姿を見られたくないんだろうと解釈し、決して除かなかった。
好奇心はないのか。

そうして数日がたった後、少女が部屋から出てきた。
後ろ手に着物らしきものを持っている。
『着物ができあがりました。羽織ってさしあげますから、後ろを向いてください』
男はにこにこしながら後ろを向き、羽織られるのを待った。
すると・・・。

『いてーーーーー!!!』
男は飛び上がってしまった。
なんと、その着物は針でできていたのだ。

実はハリネズミを可愛がっていたなんて大嘘で、男は酔っ払ってはハリネズミをいじめたので、我慢ならなくなったハリネズミは逃げ出し、男に復讐しようと誓っていたのであった。
男は針でできた着物を脱ぐこともできず、ずうっとその着物を着ていなければなりませんでしたとさ。

教訓:動物をいじめてはいけません。
原作:おっさん
脚色:私

昨夜、おっさんに『昔話を作れ』と無茶振りをしたところ、こんな話になりました。
『鶴の恩返し』だと思っていたのですが、最後はなんとも残酷に・・・。
なんて残酷な話だ・・・と思いましたが、なんか話になったのでネタにしてみました。
おっさん昔話、いかがでしたでしょうか?
またいつか、無茶振りをして掲載してみようと思います。


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