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随筆
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2002年12月24日(火) 無事退院できました。

乳癌の手術は日々進歩しています。
今までは、ほとんどが全摘だったのが、温存も可能になりました。
温存で形が崩れるのも、だいぶ防げる様になりました。
以前は大胸筋を取るのが主流だったのに、今は大胸筋は残す様になりました。
これで、術後のリハビリがうんと楽になったし、あばらが見えたり、その部位だけ極端にくぼむことがなくなりました。

以前はリンパを全摘していたが、今は最初に転移する一部のみを摘出する様になりました。
リンパを一部とっただけでも、傷の治りが遅いなどのデメリットがあり、今後のケアが重要になるのに、全部取ったら大変だぁ。
これは、今後、リンパに転移しているかどうかを、遺伝子診断をくわえる(現在は顕微鏡での細胞診のみ)ことにより、リンパを残すことが可能になるらしい。それも近い将来に。

乳房の再建も、今は背中や、腹部の皮膚、筋肉を利用して、胸のふくらみを作ったり、水の入ったパッドを胸壁に埋め込むなどの方法があるけれど、これも今後どんどん発達する分野だと思います。
今現在も、前に比べると、見違えるほど進歩していて、違和感が少なくなっています。

乳癌の検査、手術、術後のケアなどは、めまぐるしく発達しています。
母が入院している間だって、チューブが細くなってたり・・・。
本当に、早期に発見できればできるほど、完治しやすい癌だと思います。
私は、今回のことで、乳癌に関して、たくさんのことを学びました。
また、その中で、進歩していく技術に、驚かされました。
それは、同時に、日本にも乳癌患者がどんどん増えているということでもあります。

欧米に多い病気でしたが、人事ではありません。
若い人でもなっている病気だし、また、年をとってもなってしまう病気です。
今回入院している患者さんたちは、皆明るく、素敵な人たちばかりでした。
それはきっと、完治できる病気だからだと思います。
日々の触診、検査が、命を救うんだと実感しました。
患者さんたちは、皆何かしらの検査を受けて、発見された人が大部分でした。
この日記が、皆様にとって少しでも役に立てば幸いです。
読んでくださった皆様、心配してくださった皆様、本当にありがとうございました。

ひとまず乳癌日記は完了ですが、今後も薬とか、ホルモン注射とか、リンパ液の吸引とかで、病院に行くことになります。
ものめずらしいものがあったらまたお伝えしたいと思います。

因みにホルモン注射はあまり痛くなく、当初出回っていた「子宮まで針をぶっさす」というウワサは嘘でした。
腹の肉に打たれた模様・・・。

因みに、入院費ですが、健康保険に入っていて、2割負担。
個室(追加料金一日3000円)に9日間、手術代が7万、その他、諸々の検査などを含めまして4日から24日まで、21日間。
合計で18万になりました。
予想してたよりは低くてホッとしました。

今日のほのぼの→母が帰ってきたというのに、クーは一目散に外へと駆け出して行きました。母の第一声、案の定「でぶー!」


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