myself* ...奏/カナ

 

 

元彼の後悔。 - 2002年11月20日(水)

元彼と電話しました。
最初はとある用事で、だったのだけれど
自然と話はSくんのことへ。

『(別れたのは)早まったかなと思ってる』

そう言われても困る。
私は、やっと
『別れてよかった』と思えるようになったのに。

でも元彼も悩んでいるから、
私はつとめて何気なく装いました。
そうしないと、つらくなる。

実際、Sくんの存在が大きくなっているのは事実。


別れるまでの最後の半年間くらい、
元彼の私に対する気持ちはどんどん冷めていって、
二人で逢ってもあまり楽しそうじゃないし
どこかへ出かけたりということも少なくなっていました。
そのことを、元彼が
『もっと色々行けば良かったと思う。
 行こうと思えば行けたのに。』
と言ったのです。

私は基本的に出かけるのが好きで、
夏休み中も旅行したいと言っていたし
動物園や水族館、映画館など、
何かにつけては彼を誘い出そうとしていました。
それは殆ど、叶えられなかったのだけど。

当時は
『時間がないから』『金が勿体無いから』『疲れてるから』
と、理由を並べて私を諦めさせていた。
不満だったけれど、
そのうちきっと行けると思っていた。


別れる時、私は沢山の恨み言を言った。
上記のような不満もぶつけた。
『我慢してたのに。』
そう言って。

けれど今はそんなこと思わなくなった。
本当に、別れを前向きに受け止められるようになった。
その上で、
『もう私たちは戻れない』と
自分に言い聞かせているのに。



ただ、元彼が私の想いを理解してくれたんだと思って
嬉しくて泣けた。
『行ってやれば良かった』
その言葉だけで、
自分がずっと我慢していた事が報われた気がした。
私が我慢してたのは無駄じゃなかったんだ。
そして、元彼がそれに気付いただけでも、
本当に、別れて良かったのだと心から思った。

事実、色んな制限をされていました。
元彼は自分の気持ちが冷めていくのを分かっていながら、
それでも別れは最終手段だと思って、
ただただ、私につらくあたった。
『ヘンに期待させたくなかったから』
と言うけれど。
付き合っている以上、期待するのは当たり前じゃないの?

電話やメールを極度に嫌う。
逢っていても冷たい。
手を繋ぐのを拒否される。
キスは勿論、体を重ねることも。

私は、そういうことを受け入れれば
いつかはまた仲良くなれると思っていました。
今はただ、彼は疲れているから余裕がないのだと。

それでも最後に別れを突きつけられた時、
そんな我慢が全て無駄だったのだと思って
悲しくて、情けなくて。


ここ半年間で、
私のプライドはズタズタになった。
人間として、女として扱われない。

だからこそSくんの優しさがとても深く染みた。
元彼との間に空いた穴は深く大きかったけれど、
その穴を埋めようとしてくれる。

ただ私が淋しくて疲れていただけなのか。
分からない。
けれど、Sくんとの事はきちんと考えたいと思っている。
ヘタに焦ったりしたくない。
体から始まる恋愛とか否定はしないけど、
今の私とSくんの間には
そんな始まり方は危険だと思っているから、
絶対そんな雰囲気にならないようにしてる。


元彼は、やっぱり自分の気持ちに戸惑っているみたい。
あれだけ『別れたい』と強く思っていたのに、
別れた途端に後悔するのは
ただの『情』なのか、本当の気持ちなのか。

あの人は自分から動くことはしないでしょう。
そういう人です。分かっています。
だからといって私からは動けない。
元彼が努力しないと駄目だって知っているから。
もう、一人で頑張るのは疲れたの。


私は、私のペースでいきたい。
元彼がどうとか、Sくんがどうとか、
そんなの関係なしで
真っ直ぐ自分の気持ちと向き合いたい。
焦っても、何も良いことないって分かってる。



人を好きな気持ちって純粋なのに、
それに付随するものは沢山あって難しくなる。
付き合うとか付き合わないとか、
正直、今の私にはどうでもいい。

ただ傍にいてくれればいい。


...




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