オモウコト。
幸希



 母へ。


 誰よりも静かに。
 ただ息をしてただ生きて。
 それだけで幸せだと思いたい。

 六畳一間の部屋で暮らして。
 そろそろ三年。
 私は「ただいま」も「おかえり」も。
 暗闇に消える場所で生きてる。

 前は煌々と灯る灯りが眩しすぎたけれど。
 
 今は誰もいない部屋に一人で帰り。
 ため息とともに寝る毎日だ。

 
 母親の偉大さと。
 家族の暖かさを少しだけ感じて。
 
 ただここで静かに生きている。

 私が生きてることが。
 母親にとっての喜びであるのだから。

2006年01月31日(火)
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