オモウコト。
幸希



 故郷。


 引っ越してからもう一年経つけれど。
 やっぱり道に迷ってしまって。
 いつもびくびくおどおどしてしまう。

 でも。
 地元はすいすい歩くことが出来る。
 なれた道。
 裏道が何処にあるかも。
 何処を通れば何処に行けるかも知っている。

 海と山と。
 色々なところが見える町。
 やっぱり大好きだ。


 ここに住んでいた頃は。
 自分が全てだった。
 今もそうだけれど。
 でも。
 それだけでは何もならないことを知った。
 

 歩いていたら。 
 母校の生徒が沢山通った。

 高校の頃はすべてが楽しくて。
 それだけが毎日の糧だった。
 
 そーいえば。
 学祭の時期なんだなー。
 私は学祭の委員だったから。
 毎日毎日学祭続きで。
 夜遅く帰って。
 それでも楽しかったっけ。

 そんなことを思うのは少し年をとったからだろうか。

 昔の思い出を糧に今私は此処にいる。
 それだけだけれど。

 この街は思い出すものがまだ多すぎて。
 なんだか楽しかった。

 

2004年07月12日(月)
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