オモウコト。
幸希



 忘れたくない日。


 今日初めて受け持った患者さんが亡くなった。
 突然の急変。
 
 辛かった。
 先週までにこにこ笑ってたの知ってたから。
 朝までぱくぱくご飯食べてたの見てたから。
 辛かった。


 ただのりこえなきゃいけない壁だ、とも思った。
 先輩が沢山慰めてくれたように。

 この仕事をする、ということは生と死と向き合うということ。

 どうか安らかに。


 苦しそうな呼吸をしていたり。
 チアノーゼが出ていた患者さん。

 死期処置の時に見たら、とても楽な顔をしていた。
 きれいな肌の色だった。

 もう苦しまなくて良いことが少しだけよかったと思う。


2003年07月29日(火)
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