薔薇抄 *Rose Show*
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ごめんなさいな!ネットしてなかったの。
いや実はね、6月から平日の帰宅時間がほぼ23時に。しかも現在8連勤のまだ3日目。でも元気ですちゃんと生きてます毎日そこそこ楽しいです。 7月何かと盛りだくさんだし。のっけからオールしたりしたしね。蜉蝣だったり豪華お誕生会だったり映画だったりセールだったり人生について考えたり人と別れたり人と逢ったりもしたしね。あと、嫌いだと思っていたおそうめんが大好きだということが発覚。ねえあのね、おそうめんと黒練り胡麻と白炒り胡麻とザク切りのトマトと千切りの大葉とお塩を混ぜて食べるとすっごいおいしいんだよ!
そして今日!なんかいろんなことが腑に落ちる発見が。 わたし、右脳の人なんだって! あのね、メイクの話してたんですよ、先日よっちゃんと。そしたらよっちゃんがね、「ローザのするメイクは、『ああ、この人はこういう風にしてあげれば素敵になれるんだぁ』っていう具現化なんだよね。本人もきっとどうやったら素敵な自分になれるかわからなかったのを、ローザのメイクが『こういう風になりたかったんでしょう?』って教えてあげられるんだよね。その人の一番素敵な顔にしてあげるっていうかさ。…感性日本人じゃないけど」って言ってくれたのね。わたしにとってそれはこれ以上無い賛辞で、ああ、そう思ってわたしのメイクを見てくれてた人がいるなら、わたしはもう『できた』な、って思っちゃったくらいなんだけど。 片やよっちゃんという人のするメイクは、「毎日こんな顔のわたしだったらいいのに」っていうメイクなのね。その人の顔に、ぴったりあった、その人の顔立ちが一番引き立つメイク。基本的にナチュラルメイクしかしないんだけど、それはそれは繊細で品のある、エレガントな顔に仕上がるんです、その人史上最高に。だからわたしは彼女のメイクが大好きで、ずっと憧れてて、でもわたしにはできないんだよなーって思ってたの。そしたら彼女も全く同じように、わたしのメイクに対して思ってたっていうのね。ローザみたいにできたらいいのになって。ふうん、ないものねだりだねーって話を、したんだよって、今日うちのスタッフのO谷くんに話したの。そしたら、「ああ、右脳派の成功者と左脳派の成功者の会話ですね」って言われてさ。は?って。O谷君は左脳派だそうで、だからよっちゃんの気持ちが良く分かるんだそうだ。 わたしはO谷くんにメイクを教えてたんだけど、その中で、「…なんで分かんないのかが良く分かんないんだけど」って何度も言ったことがあって、それはわたしが右脳派だからなんだそうだ。だってね、メイクをする上でわたしに一番大切なのは、「どう言う風に仕上げたいか」というイメージだけなんですよ。そしたら、それになるように色を選んでつけかたを考えていけばいいだけじゃん?たとえば、キュートに仕上げたいと思ったら、キュートな色を選んで、キュートな眉を描いて、キュートに見える形になるようにアイシャドウを塗って、キュートなアイラインをひいて…ってなるんだけど、そうやって説明すると、「…キュートな眉ってなんでしょう?」って言われるのね。だから、「一言で言えば短目の眉なんだけどさ、短く眉を描くことで他に、若々しさとかカジュアルさとか活発さとかそういうのも出て来るじゃん?それを踏まえた上で更に、このアイシャドウをこういうふうにつけてラインをこう描くから、それと一緒になったときにキュートになるだろうなっつー眉が、キュートな眉じゃん!」とか説明するじゃん。そうすると、「……………なんとなく…は、わかっ…た、ような、気がしますが……たぶん、すぐにはできない気がします…」とか言うのね。 わたしとしては、だから「このお客さまにキュートなメイクをします」って言った時に完成図が見えてるので、それに近付けて行く作業がメイクアップの行程なんだけど、どうやらみんながみんな完成図が見えるわけではないらしい、ということを、ここ数カ月でやっとわかったんだよね。 で、それが右脳的思考だといわれたんですが、でも、右脳で考えたことを、そうやって「だからね」って、言葉を駆使して説明してるわたしは、右脳よりではあっても左脳思考だと思ってたんですよ。でも、ちょっと考えてみたら、自分で思ってたより全然右脳思考だったの。例えばお買い物に行くでしょう?あ、このブラウスかわいいvって思うでしょ?そしたら、それを着てるわたしが全身見えるのね、頭の中で。ああ、このブラウスにはこういうスカートを履いて、あのバッグを持ってあの靴を履いて、じゃなければあのデニムと合わせてあのサンダルを履いて、こういうネックレスをすればいいね、じゃあそういうスカートがないからスカート買いに行かなくちゃ、とかなるかんじなのね。で、同じブラウスを見てよっちゃんやO谷が「かわいいv」って言っても、その絵は見えてないよね。別の個人だからそれは当たり前のこと、くらいに思ってだんだけど、どっちと買い物に行っても、「で、このブラウスには何をどう合わせればいいの?」って言われるのね。そんで「だから、こういうスカート合わせればいいんじゃない?」とか答えると、続けて「じゃあ、バッグは?靴は?こないだ買ったやつと合う?」とか言ってくんのね。それに毎回答えてたんだけど、今日、なんでそういう質問が出て来るかの答えがようやく分かった。彼女たちは左脳派でわたしは右脳派だから、見える順番が違ってたからなんでした。そうか イリュージョン。そうそうそう、だから一緒に買い物してて傘見てた時、わたしは普通に自分で広げてうんうん、って納得してたのに、よっちゃんは「そんなんじゃわかんないよ!あたしが持ってみてあげるから、遠くからちゃんと見な!」とか言うんだよね。バッグ見てたときも、「ハタから見たらどう見えるかわかるように、あたしが持ってみてあげるよ」とか言うんだよね。…や、わかるよ?と思ってたんだけど、あれは彼女自身がそういう目線で見ないとわかんないからなんだね。 例えばさ、ジグソーパズル、どっから作る?わたし好きなとこから。もう絶対に。で、好きなとこ、気が向いたパーツからどんどん作ってって、それをね、わたしだけに見えてるパズルの枠内に置くの。で、その間を埋めてくの。ちっちゃい頃からそうで、よくおかあさんに「効率の悪い…」って怒られた。だから、はじっこから、枠の部分から作れる人とかすんごい尊敬する。その構築性、分けてくれ!!と心のそこから思う。だって、枠から作り出しても、気がつくとまんなから辺作って枠と繋ごうとしてんだよね。一緒じゃん。 メイクの話に戻るけど、わたしは使う色に節操も迷いもない、と師匠からも良く言われたんだよね。例えばおばちゃんのお客さまで、口紅は絶対、ポスぺのモモちゃんのピンクにパール混ぜたような色しかここ15年つけてません!って人とかいるんだけど、そうするとメイクアップアーティストみんな、その色は避けて、その色の要素を含んではいるけれども現代社会に適応できる自然な発色の口紅、をつけるんだよね。でもわたしは、その人がそれつけたいってんなら、迷わずそれをつけるんだよ。だって他のところでトレンド感出せばいいんでしょ?で、結構気付いたら周り、みんなそれぞれに「使わない色」っていうの決めてる人多いんだよね。そうやって色に対して恐怖感がないのって、わたしがずっと絵を描いてたからだと思ってたの。色に慣れてるからなんだなって。でも、そうやって節操無くなんでも使いまっせ!とかより、あんだけ色がある中で、「わたしのメイクに必要なのはこの色だけよ」って決めちゃえるよっちゃんのほうが、全然センスあって潔くて凄いなって思ってた。でも、それは最初から組み合わせられる色選んでおかないと、作品としてなりたたないからなんだそうだよ。わたしの場合は、わたしの中で、どの色使おうが着地が見えててとっ散らからない自信があるから、なんでしょう?って今日言われて、そうかも!って思って。ああ…なんか全部の謎が解けた気分だよ。 お客さまにね、「いっつもこういうメイクされちゃうんですけど、ほんとはこういう風なメイクしたいんです」って言われることが往々にしてあります。そのときに、たぶんよっちゃんを始めとした多くのアーティストは、「それはこう言うメイクがお客さまに本当に一番似合うメイクだからですよ」と説明した上で、メイクをするんだねたぶん。で、よっちゃんは技術力が高いので、いつもと同じテイストなんだけど、その中でも最上のメイクに仕上げることができるから、お客さまご本人も、周囲のスタッフも、「ああ、やっぱりこれが一番似合う」って思うんだね。でもわたしは、「ああ、じゃあなりたい顔に近付けるように今日はちょっと冒険してみましょうか♪」なーんてノリでそっち方向にまっしぐら。終わってみて、「私史上最高になりたかったわたし」になれたお客さまと、それを仕上げた達成感に満ちたわたしで2人盛り上がるのを見て、「なんであのお客さまにあーゆーメイクしちゃったんだろうローザさん…」と唖然とする周囲のスタッフ。その違いもきっとね、今なら分かるよ。右脳派と左脳派の違いなんだね。 もう意識しないでそういう考え方なので、今更どうこうしようとは思いませんが、ほーんと、そうか イリュージョンだよ。わかったわかった。わたし、感覚とイメージでのみ生きてます!!
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