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2002年06月04日(火) unlimited

 首筋の傷跡で、貴女を誰にも渡さないでいられたら。


 苦い。痛い。
 動揺する視界。振動する身体。
 不安定な精神。音に頼らなければ歩くことも出来ないほどに脆い。

 独りで歩いていくことにもうそろそろ慣れてもいいはずなのに。


 奈落の底へと堕ちて行く。閃光で何も見えない。
 一瞬の光が奈落へと導く。闇に溶けて見えない。

 闇は恐ろしくない。光こそが奈落へと突き落とす神の掌だから。

 


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