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2002年05月02日(木) 静止画

 とどまることが出来ないでいる。
 進むことが出来ないでいる。
 愚かにも、ただ同じところをめぐっているだけ。


 言葉を借りるなら、恋とは「身体の中で勝手に作られ」、「脳細胞をとろかし」てしまう「ジャンキーよりも始末が悪い」ものらしい。
 脳内麻薬物質の見せる幻覚。ならば恋は、本来はその場に存在しないものだ。
 そのないはずのものを、麻薬でとろけた脳が見つけ出してしまう。


 この無限ループから、どうしたら逃れられるのだろう。





石の刻シティ/大原まり子/徳間文庫
1992
ISBN4-19-577146-3


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