さくら猫&光にゃん氏の『にゃん氏物語』
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2003年05月20日(火) にゃん氏物語 花宴04

光にゃん氏訳 源氏物語 花宴04

次の朝 源氏は左大臣家へ久しく行ってないなと思うのと 二条の院の
少女も気がかりなので慰めておこうと自邸に向かった
久しぶりに見たその瞬間でも若紫が美しく成長したのを感じた
魅力的で愛嬌があって格別な貴女らしさを多く備えている
自分の理想通りに育てようとする源氏の好みに合っていくようである
ただ男による教育なので男馴れしているようなのが源氏は心配なのです

ここ数日の宮中の事を話したり琴を教えたりして 日が暮れると源氏は
出かけていく それを紫の女王は物足りないと思っても このごろは
よく躾られていて無理に引き留めようとしない

左大臣家の源氏の夫人は いつものようにすぐは出てこない
いつまでも一人で手持ちぶたさなので源氏は寂しくて琴をかき鳴らし
『やはらかに寝る夜はなくて』と歌っていた

左大臣が来て花の宴が面白かったことなど話しをする
「私はこの年になるまで四代の天子を見てきましたが 今回のように
よい詩がたくさんあったり 音楽の才人が多くそろっていて
こんなに寿命が延びる思いは初めてです
これは 今が専門家の名人が多い事によるものでしょう
あなたなどは師匠の人選もよろしくて あの見事な出来なのでしょう
私達 老人までも舞って出たい気持ちでした」

『特別今回のために稽古などはしませんでした ただお役目のため
よい楽人などに参考になることを教えてもらっただけです
何よりも頭中将の柳花苑が見事でした 本当に後世の例に伝わるに
間違いなく拝見しました その上にもしあなたが一手でも舞いを
見せてくださったら歴史に残る御代の誇りになったでしょう』
と源氏は答えた
弁や中将なども出てきて高欄に背中を押しつけながら各々が熱心に
楽器の音調を合わせて合奏して 素晴らしいものでした


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