2004年03月23日(火) 門出






先日から父が体調を崩し、会社を休んでいる

脇腹から胃にかけて、ひどい痛みらしく夜もろくに眠れないそうだ

医者にかかるが原因は分からず、ただ心配だけがつのる



さほど心配する程でもないと母は勤めて明るく伝えてくるが、

心配性な母だけに、その姿が痛々しく思える



以前、大病を患っている父、不安が不安を呼ぶ


 『また再発したのではないか?』


 『原因が分からないなんて、一体どういうことだ?』


本当に大した事ではないのかもしれない

まだまだ50代前半だ、それに少々の事でヘコたれる様な人ではない



だけど、確実に『年』を重ね、

そして衰えていく様を見ると、

幼い頃、怯えの対象であった父が、イヤに弱々しく見え、

切なさと、ワケの分からない焦燥感を駆り立てる



俺は、何をしているんだ?







最近、母は電話口でこう言う


 「良いんだよ、普通で

  何かを成さなくたって良い、事故とかにあったりしないでいてくれれば

  健康で、普通に生活して、普通に恋愛して、普通に結婚して

  孫の姿を見せてくれれば満足だよ」


冗談交じりのこの言葉に、


 『普通に俺が暮らせていけると思う?

  結婚なんてあと10年は無いね、孫は姉貴に任せるよ』


と、冗談交じりに返すことが何度か…



先の見えないこの生活が、親にどれだけの負担を強いていることか

それを考えると、ひたすら申し訳無く思う

親に対して、面と向かってそう告げる事は無いが、

ただただ、ひたすらに申し訳無い



浪人2年間、そしてこの1年間

一言で『3年』と言ってしまえば短いが、

その重みは日に日に背中に圧し掛かる



先に社会人デビューする同級生を見送る今日、

その晴姿に、自分の先を重ねる事が出来ない



祝う気持ちの中に、ただただひたすらに焦りがある

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