2002年12月19日(木) 裏舞台(高級ステーキハウスの場合)




もう、忘年会もラストスパートだという事で、

この二日間、飛ばしてみました



お腹、グログロです



イヤァ〜、昨日は一体どれくらい飲んだんだ?

ジョッキ20はいったな、間違いなく!

ってか、4人でピッチャー14個って…



頑張り過ぎです、ファミレスのホールメンバー達



思えば、俺の回復技術も向上したものだ(便所でウェ〜ってな?)

体育会系もダテじゃないってな〜



昨日・一昨日とグデングデンになった俺

本日は18時から深夜3時まで、ヘルプで他店舗バイト

良い機会なので、他店舗の食材を食い散らかしてこようと思います








先日書いた通り、俺、結構色々なバイトを経験している(つもり)

なので、その裏舞台の話



浪人2年目、新聞配達を終了し、一時地元に戻った時、

最初にやったバイト:ステーキハウス



そうっスね〜、あまり大きなお店ではないですね

なんせ、ホールに4人、キッチンに4人

コレが従業員全メンバーですから



一日に何名もの客を消化するっていう店ではなかった



炭焼きと鉄板、和食と洋食、そして海鮮、と揃えており、

コースで食事出来るようになっている



一食一番安いコースで6000円

一番高いコースで12000円



客層もそれなりなモノになってまして

メインはどこぞの社長、または幹部

次にヤクザ系

時たま、ヤンキー系(どこにそんな金が…?)

まぁ、フツ〜の家族連れも少々



まっ、こんな感じの店でした

どこにでもある、“ちょっと特別な食事を”できるお店ってトコ?








だがね!







みんな、騙されちゃ〜いかんがよ?



もう、この店はフカしの宝庫!



最初に出てくる前菜、オードブルっスね?

ハイ、使い回しです

ヤッパリねぇ、あまり前菜には手を出さないお客さんているんですよ

そうやって残した物を、そのまま次の人のお皿にポイッとね?



いきなりこうです、信じがたいでしょ?



ワインを頼むお客さんも結構います

一応、外見的には高級なお店なんでね、そこそこピンキリで揃ってます

でも、ワインのピンキリを区別できるお客さんはそうはいない

殆どが見栄でボトルを開ける人ばかり

浮気進行中のどこぞのお偉いさんとか、

目が痛くなるような服装のヤンキーとかさ



「マスター、オススメのワイン、出して」



あ〜、言っちゃったよ、この人



「じゃあ、私の料理に最適な物をお持ちしますよ?

 お客様にピッタリな深い味わいのものです」



で、種類の指示などでないんですな

だって何を持って来れば良いか分かっているもん



俺、持って行く



「コレはお得意様にしか出さないものです」

とか何とか言っちゃってさ?マスターがね?

で、いかにも仕込まれた手つきで俺がピカピカなグラスに注ぐんですよ



1ボトル2000円くらいの安物を、ね



勿論お会計時には8000円なんて値段がついているけどさ

ボッタくりです、詐称詐欺です、犯罪です



目利きの利かない客が「う〜ん、コレは良いワインだ!」なんつって、

裏でバイト達が爆笑しているのは言うまでも無い



ワインだけじゃないよ、こういうのは

水割りの水、天然水を使用

→天然水のビンを利用したただの水道水



やや年配のお客さんが好む高級焼酎

→お徳用サイズ、ダイゴロー

最も需要の多い梅焼酎

→コンビニの梅干



またコレがバレないんだわ、バカばっかですよ



まぁね?色々“高級そうな店”を演出しているからね?

「まさか…ねぇ?」って感じなんでしょうね



メインのステーキ、コレは一応ちゃんとした肉を使っているようです

マスターが、お客さんの目の前で焼き、そのままカットしディッシュアップ



ね?ちょっと高級そうでしょ?



作っている当のマスターは調理師の免許持ってないけどな?



メインが終わったら、次はティールームへ

ここからは俺の仕事



『コーヒー、またはティーどちらかご選択頂けます

 それに食材を厳選したシャーベットをご賞味下さい

 特別にご用意したこのティールームから

 夜景をお楽しみになりながらお寛ぎ下さい』



↑コレ、マニュアルです、毎回こう言うんです



コーヒーやティーはサスガに詐称はしてなかったね〜

あれは匂いで分かる人、結構いるもんな〜

全部手作業で用意するんですよ、コレ

機械は一切使わない

きっと、こういう布石が他の詐称をゴマかし通す要因となってんだろうね



まぁ、夜景なんて言っても田んぼしか見えないんだけどね?



実情はこんなんですよ?

値段や外見で騙されちゃ〜いかんて

皆さん?疑っていきましょうね?








俺はここで2ヶ月間だけバイト

最短でした、バイト期間






もうグログロなんですよ、中身も!

キッチンとホールのバイト、ナゼかスッゴイ険悪の仲



ホールのバイトは俺以外に3人、全て女性です

みんな俺より3・4つ年上で、スッゴイ美人ばかり



それに対してキッチンはマスター除いたらバイトが3人

俗に言う「パッとしない」タイプ



スッゴイ嫌がるんですよ、ホールのお姉さんたちがキッチンの面々を

「汚いから近付かないで!」

「気持ち悪いから顔見せないでよ!」

「臭いんだよ、あんたたちはさー!」



ヒドくない?

何もそこまで言わんでも…、小学生じゃあんめぇ

見ていて可哀想だった







接客も客層がこんなんだからさ、結構大変なんですよ

ホールのネーさん達、お客さんに捕まって暫くは戻ってこない

お店の方針ですから、「カモは大事に」ってね?

社長やヤクザ相手に口八丁手八丁で気分を害さないよう頑張ってましたよ

そうやって、お会計で3万4万とふんだくっていたようです






俺が最も嫌ったのが、マスター

いつも人を見下した態度



俺、こういうオヤジ、もっとも嫌いなタイプ



辞める原因となったのはこのオッサンの一言

「バカが」



この当時、この言葉がやたらと気に障っていた俺

「バカ」と言われるのが許せなかったんです

「バッカじゃ〜ん、お前〜」みたいなのは平気だったんだけど、

いかにも人を貶すような言い方で言われると一発でブチッとね?



カッチ〜ンときて、そのまま「辞めます」と

コレにて、このバイト、シュ〜リョ〜






俺がいた頃から経営難だったこの店

この間ネットで見かける

まだツブれてはいないようです





ここで一句



偽りで 営利貪る 狢の巣



こういう店も存在しているんだという事を知ることが出来たのが、

ここでのバイトで一番の獲得物でした



皆さん、気をつけて



御粗末です

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