中学1年生の頃、こんな事があったんです
クラスの静かめな女の子が休み時間に手紙を渡してきました
「隣のクラスの子からなんだけど…」
読んでみるとそこには「図書室で待ってます」とだけ書いてあった
とにかく、こういう類の手紙を貰ったのはこの時が初めて
何をどうしたら良いのか分からずただただ戸惑っていたと思う
お昼休み、図書室に向かう俺
そこで待っていたのは
クラスの男が俺を指差して笑う姿だった
つまるところ、そいつらがその手紙を作り
その子に渡すよう仕向けたというだけの事
だけどその時、俺には何が何だか分からなかった
正味、元々身長があったのとかなりのヤンチャ振りだったので
そういうイタズラの対象になったことがなかった(それまでは)
心底自分にケンカをうってくるようなバカはいないだろうと思っていた
だからその時の状況が理解できなかった
それともう一つ
その男どもに嘲笑される前
図書室でクラスの女の子から友達を紹介されていた
『嘘から出た真』
実にその手紙通り、と言っても「待っていた」ワケではないけど
女の子と関わる事になった
突然紹介された女の子にどう対応して良いか分からず戸惑う俺
俺を嘲り笑っているクラスの男に戸惑う俺
その状況が理解できず戸惑う俺
『女の子からの手紙』にかかわる最初の出来事がこれだった
この後も何度か『女の子からの手紙』を貰った事がある
中学の下駄箱は扉など付いてなく中が丸見え
もっぱら手紙は「人伝」または「机の中」だった
いかにも『女の子』っぽい便箋に
カラーペンで彩を添えたかわいらしいもの
ルーズリーフにメモの様に書いてあったもの
まさにメモ帳に鉛筆で書いてあったものもあった
内容も様々
普通に告白が書かれているもの
場所を指示してくるもの
プロフィールを答えさせるもの
…こんなものすらあった
中3の時、1年生の女の子から
「私はあの先輩の事をもうどうも想っていません!
騒ぎ立てるのはやめてください」
仲の良かった女の子の部の後輩で
ショウゴの事を好きだと言っていた子がいたんですよ
その当時、休み時間は保健室で過ごしていた俺達
その子もよく顔を出していた
そんな事が発覚した当初、
周りはガーガー騒ぎ立てていた
容易に想像できるように、保健室では二人を冷やかす友人達
まぁ、それが続いたのもほんの1週間にも満たない程度の期間の事
その後はウチラはウチラでバカをやって過ごしていた
で、そんな手紙が来たのはその1ヶ月以上後のこと
ハァ?
その手紙を見て大笑いするウチラ
ただ、ナゼ俺にだけ渡されたのか疑問に思った記憶がある
貰う時の状況もまた様々
普通に知っている子から貰う事もあれば
全く顔も知らない子からも貰う事もある
中には勝手に付き合っている事になっていて
「最近冷たいね、私、何かしたかな?また写真をください
私の写真大事にしてね?」
その子の写真が同封されていた手紙を手に
またもや戸惑う俺
最近の中学生っていうのはどうなんだろうか?
やはりこんな感じに『手紙』を綴っているのだろうか?
こんな感じで、思い出に浸ってみました
ココで一句
その言葉 セピアに染まる 今日この頃
御粗末
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