昨日、安倍首相は全国の小中高等学校・特別支援学校の休校を3月2日から春休みまで要請しました。新型コロナ疾病症(COVID19)対策です。これは2月24日に発表された感染症専門家会議の「ここ1〜2週間が感染拡大を抑制する上で重要」との見解を受けて28日に打ち出された施策です。突然の施策に教育現場は大混乱しているようです。
これを含めて本日午後6時から安倍首相の緊急記者会見が行われました。安倍首相が重大な決断をしたことは評価しますが、今日まで採られてきた政府の施策が果たして理にかなったものであったのか疑問です。評価を下すのはまだ早すぎるかもしれませんが、採られた失策を冷徹して必要な修正を速やかに行うことも大切だと思います。
「クルーズ船の乗員・乗客」を長期間船内に留め置いたことに関しては、専門家会議の意見を全面に出して正当化しました。「乗船経験者」として思うことは、クルーズ船とはいえ船内は狭く・生活環境としては陸上に及ばないということです。食事を準備するクルーは土日無し(交代勤務ですが)で仕事を続けなければなりません。次第に倒れていく乗員の補充は行われたのか。食中毒対策には詳しい食事担当は感染症対策をどの程度理解していたか疑問です。
そして「検査体制」については今でも改善がなされていないのが現状です。国立感染症研究所が全体をコントロールしているとか、帰国者・接触者外来がコントロールしているとか、どこかに隘路があるようです。厚生労働大臣・安倍首相はこういう場面でこそ指導力を発揮すべきでした。安倍首相は来週中にも事態は改善するとしていますが、果たしてどのような変化が起こるのか。
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