KENの日記
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2017年02月05日(日) 「沈黙」



今日は長崎駅前の映画館で「沈黙」を見てきました。「坂本龍馬展」にも共通しているのですが中高年の観客が多かったです。客層を見ての想像ですが、普段は映画など見ない人達が見に来ている感じでした。

映画の場面は、長崎市の隠れキリシタンが住んでいた漁村、そして密入国した神父が長崎奉行所に捕まった後は「長崎奉行所」とキリシタンが処刑される海岸です。全編通して長崎が主要な舞台となっています。映画の最初の方で「マカオ大聖堂」が映し出されて神父二人の日本行きが許されるという形でストーリーが始まっています。

クリスチャンの遠藤周作はキリスト教関連小説において非常に人間的なそして大変難しいテーマを取り上げます。「聖書」に関してはキリストを裏切り、キリスト復活後に真の教えに目覚めは世界中に散って布教をした12使徒。「沈黙」では支配者の禁教施策の中で苦しんだ日本のキリスト教徒と布教者達です。こちらは山手16番館で偶然出会った「踏み絵」が切っ掛けとなりました。遠藤周作は「踏絵」を踏んだ人の心の中を小説にしました。

「沈黙」は拷問・処刑場面がかなり直截的なので覚悟して観る必要がありそうです。ひとつ気になったには「音楽」が不在であること。岸に押し寄せる波の音・海を渡るときの音が象徴的に使われていますが、全体を代表する音楽(メロディ)を省いている点は残念です。音楽は映画では非常に重要な要素だけに、象徴的な音楽があればメッセージはもっと強く・明確になるのではと思いました。




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