つい読みたくなるタイトルなんて思いつかない


2003年04月07日(月)  SAKURA(桜)

桜の季節が来た。

春だ。





























今日部屋の片隅から、昔勤めていた会社の社内報が出てきた。

2000年4月号。

僕が就職した春のものだ。

1ページ目には新入社員の紹介が写真付きで載っていた。

24人。当然僕も含まれいる。


僕が初めて就職した会社は600人規模の中小企業だ。

就職氷河期と呼ばれていた頃(今はもっとひどいのかもしれないが)

僕はこの会社1社だけを受けて、そして内定をもらった。


自信があったからとか、この会社にとにかく入りたかったというのではない。

たまたま初めて行った合同企業説明会に参加していた企業の中で、

比較的待遇の良かったということと、当時ソフトウェアを主に学ぶ(大学の)

学科に所属していて、その会社がハードウェアを中心としながらも、ソフト

ウェアも製作しているということが理由だった。


地元ではそこそこ有名な企業だったし、技術者というプライドを持てること

も僕にとっては価値があったし、十分納得のできる就職だった。


月並みだが、夢と希望と、そして少しの不安を抱えて僕は社会に飛び出した。




























1年後。。。


僕は葛藤していた。

この仕事を一生やっていけるのだろうか?

こういう人生が僕の望んでいたものなのだろうか?


組織というしっかりとした形態が整ったこの会社。

例えば上司に業務スタイルの変換プランを提出したとしてももみ消される。

設計業という業務内容からくる過剰な就業時間も生活に圧迫を加える。


さらに配属された部署は就職面接でも強く希望したソフトウェア関連では

なかった。

ハードウェア、電子基板の設計。

・・・やりがいは確かにあることはある。

でも僕が求めていた仕事内容ではなかった。


















・・・就職した年の翌年11月。

僕は会社を辞めた・・・。























・・・僕は、負け犬だった。

人に会社を辞めた理由を聞かれるたび、上に書いたようなことを自分に都

合よく必死に説明した。

誰もが”結局逃げ出しただけでしょ?”なんて思うのは分かってて

それを少しでも”それは辞めるのもしょうがいないよね”なんて思って

欲しくて必死に弁解していた。

自分自身に弁解していたのかもしれない・・・。















社会に出て3年目の4月、春。

僕は部屋で引き篭もっていた。

桜が咲いて散る季節。

僕はこれからどうなるのだろう?

どうすればいいのだろう?


みんなが起きる時間に寝て、みんなが寝る時間に起きて、

エンピツを書き始めたのもその頃だ。

母親には人間のクズみたいに言われ、

友達の誘いも出来るだけ断って、

死にたいと思ったことも多々あった、

死のうとおもったことも多々あった。

生きる理由が見つからなかった・・・。

































そして、この春。

僕はまた、生活の大部分を仕事に費やしている。

給料も減った。休みもさらに減った。

社員数6人という小さな会社で、それなりに頑張っている(つもり)。

仕事内容といえば、クリエイティブではない。

昔は5000万とか1億とかの仕事だったが、

今のは100万とか50万とかの仕事でもある。



でも少人数ゆえ、自分の意見がそのまま反映される会社。

前より家族的な会社。

・・・それもありだろう。


これから先、この会社にいるかどうかは分からないが、

それでも今はこれでいいのではないかとオモウ。




















来年の春、僕はどこでどんな環境で桜の花を見るのだろう・・・。

1年で特別なこの季節を・・・。




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