ハニワ在ル...はにわーる

 

 

ひたちなかロック祭り2002・なぜか感涙の最終日 - 2002年08月11日(日)

最終日である。

ヘルマンとバタ犬に抜けるほど後ろ髪を引っ張られつつ、
なんとかくるりのステージだけは観た。

『ワールズエンド〜』で生み出されるグルーヴはすばらしく、
広い広いグラス・ステージが、タイトなのに
不思議と開放的なダンスビートに包まれていく。
まるで会場中の空気が共振するような錯覚。
そして炸裂する岸田君の宇宙人並みに怪しいダンス(爆)

最近賊に見舞われたマブチモーターの
社長とその家族へ捧げられた『水中モーター』。
ココで初めて聴いたのに、そのシンプルで麻薬的な
ボコーダーボイスのリフにすっかりしてやられる。
※以後野ざらしまで、油断すると頭の中を
♪すいちゅーもーたすいちゅもーたー♪がぐるぐるぐるぐる廻って参った。


「あと1曲だけやる」
(観客)「え〜っ!?」
「…イヤだと言われてもやってやる!」
巧い!←え?

そんなやりとりのあとに繰り出された『ワンダーフォーゲル』は、
なんだか祝福されながらフィナーレを迎えるような、
とても充実した幸福感に満ちていて。

そしてまるで、身体感覚が空気に溶けて広がっていくように…
その幸福感がグラスのステージからフィールド全体に
広がっていくのを感じた。

スケール感に圧倒されながら、ワタシたちは
(あえてワタシたちであったと思いたい)
自ら汗をかいて盛り上がるライヴとはまた違う
充実感と感動を確実にモノにしていた、はず。


さて、ちょっともったいないとは思ったけれど、
グレイプバインをBGMにお昼寝タイム。

JAPAN CIRCUITで観たときは
そのなまめかしいグルーヴにヤラレたが、
今日は快晴の空に溶けるような心地よさを感じられた。
場所で違うもんだなぁ(笑)


そして…ウルフルズがスゴイ!
『ガッツだぜ!』の大興奮で上がった砂埃が
風に舞って猛然と流れていく。
フェスが最もフェスらしい盛り上がりを見せてたかもしれない。
とにかく楽しい!っていう空気が
連発されるヒット曲に乗ってフィールド中を駆け巡る。

やっぱり、一周ぐるっと回って
自分たちの居場所を確認してしまった音楽は
あまりにも強いね。



海からの霧で少し肌寒くなった日没後。
民生の弾き語りを観るために、
3日間最初で最後のレイク・ステージへ。

少々道に迷ったので、たどり着いたころには
ちょうどYO-KINGと「空に舞い上がれ」をやってるときだった。

なんだか、シンプルな歌の力にえらく感動して、
それよりなによりこの長すぎる3日間のあれこれが去来して、
イージュー☆ライダー聴きながらこっそり歌いながら、
涙が止まらなかったっす。

「昔まだ観客だったとき、野外のステージは
きっと気持ちいいだろうと思っていた。
実際立ってみるととても気持ちいい…
今このステージを観てる中にもいるであろう誰か、

早くこっち側へおいで

と(かなり要約してるけど)民生は言った。

ワタシの立ちたいところはちょっと違うけど、
早くそっちの近くにいけるようにがんばるよ…


穏やかに、とても穏やかにこうして3日間は幕を閉じた。

ツラいことも楽しいこともたくさんありすぎたよ。
でも、とにかく大好きな音楽があれば生きていけるなーと、
民生の声を聴いて思った。
それが自分でうれしくて、涙が出た。

相変わらずつまらないことを気に病んでばかりだけど、
がんばって生きていこう。

まだまだ聴いていない音楽がいっぱいあるから。
もっともっと聴いていたい音楽がいっぱいあるから。
音楽があるから。

3日間ありがとう。



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