2004年09月12日(日)
『煮えたぎる情熱がありますか?』−桜島ライブ(16) text 桜島”オール”内藤
グッズ売場の様子。もちろん、混み合っていない20日の売場です。 地元の元気なお嬢さんたちがアルバイトで販売していました。 僕が帽子を試着すると 「すごい似合ってますよ〜。長渕さんみたい!」 ・・・って、どう見たって、まるで似てないよ!(+_+)
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M-5 情熱 −アルバム『Keep on Fighting』(2003)−
「まだまだ、これからやーっ!」
大阪から来たファンでしょうか。 『とんぼ』でひとしきり盛り上がった直後、 僕のすぐ斜め前の男性が叫びました。
言われるまでもなく、ライブは続く。 ZEPPのとおりかと思ったのもつかの間、 『とんぼ』が演奏されたことで、 どんな曲が演奏されるのかが予想できなくなりました。
そして、印象的なキーボードの旋律。
多くの新しいファンだけでなく、 僕ら古いファンにとっても、 大好きな、大好きな、あの曲だ。
縦ノリ気味に、揺れるA−5ブロック。
沸きあがる、『情熱』!
20年を越えるキャリアの剛が、 今もなお、昔の名前で食いつなぐことなく、 新しいファンを量産し続けるような、 こんな生き生きとした曲を生み出し続けている。
僕らの目と耳は、節穴じゃない。 最高のアーチストを選んで聴き続けてきた。 そんなリスナーとしての自信をくれる、 剛の最新アルバムの一曲目。 聴きたいのは古い曲だけじゃない。 新しい曲だって、聴きたいんだ。
くやしさをかきむしったら 涙が出てきた とめどもなく 初めて俺 弱虫になっちまった
ふるえてきた、よ!! ふるえてきた、よ!! 誰か 上等の優しさに すがらせてーくれ
ジョーネツ!!ヘイ!
この、サビのフレーズの繰り返しを呼び込む、 剛の「ジョーネツ!!ヘイ!」の掛け声。 CDには収録されていない、 ライブでときどき叫ぶ、この掛け声が、 僕は好きだ。
じょーねつ! じょーねつ! じょーねつ! じょーねつ! じょーねつ! じょーねつ! 真っ赤に燃えたぎる あのときの 情熱は どこだあーっ!
まさしく、歌詞のタイトルのまま、 真っ赤に燃えたぎる情熱の渦の中でした。 今の世の中で、ほとんど死語の「情熱」。 恥らうことなく、夜空に叫ぶ。
この曲、スピード感をことさらに感じる曲です。 歌うことで、歌う楽しさを実感できる曲です。 歌うことで、僕の中に情熱が沸きあがってくる。 ハイウェイを突っ走っているような気分になる。
どんなに素晴らしい曲でも、 次のツアーになると、とんと演奏されなくなる。 剛の場合、そんなことが多い。 でも、『情熱』はぜひスタンダードにしてほしい。 定番にしてほしい。
『勇次』が『桜島』に、 『泣いてチンピラ』が『情熱』に、 『ステイドリーム』が『しあわせになろうよ』に、 変わってくれても構わない。
ほーら、沸いてきた、ぞ! 沸きあがってきたぞ! 人間の生きる情熱が 煮え繰り返ってる ジョーネツ!ヘイ!
剛の掛け声に弾かれるようにして、 繰り返し、繰り返し、叫びました。
観客の「じょーねつ!」のリフレインに合わせて、 ギターを荒々しくかきむしる剛。 『巡恋歌』の終盤を彷彿とさせる、 超高速ストロークのぶっとい音に、 客席は興奮のるつぼと化しました。
ステージと客席のあいだを飛び交う、 情熱の応酬を極限に高めたところで、 ピタッとストロークを止め、 客席をにらむ剛。
そして、エンディング!
「ジョー、ネーッツ!!」
剛の絶叫で幕を閉じました。
「ツヨシーっ!素晴らしいっ!」
興奮した観客たちの心からの拍手と叫び。
ファンは古い曲ばかり聴きたがって、 新しい曲を聴いてくれない・・・ そんな不満を、かつてのトップアーティストが、 テレビのインタビューで話しているのを見ました。
新しい曲をファンが聴きたがらないのは、 その曲に力がないからだ。
見ろ、この桜島での『情熱』の盛り上がり!
ベストやセルフカバーを除いて、 剛19枚目のオリジナルアルバム、 25年目の最新アルバム、 そのアルバムの一曲目が、 こんなにもファンの心を揺さぶっているぞ。
アーティスト、剛、 バリバリに生きてるなあ!
これからも、チャートの一位を取りまくれ! どデカイ会場を満員にし続けてくれ! しびれるような新曲を歌い続けてくれ!
情熱の違いを見せつけてやれ!
続く
<次回予告> 重厚な歌詞と演奏が、桜島の闇夜を鈍く打つ。 リハーサルでも聴いたあの曲の、 100%、シリアスバージョンに、 固唾を飲んで聞き入る観客たち。
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