2008年01月28日(月) |
現代語訳「般若心経」 |
玄侑宗久 ちくま新書615 2006年
「苦痛というのは「私」が感じるのです。 「私」がなくなれば苦痛がゼロになるのは当然でしょう」143p
数年前に写経をするといい、と祖母に言われ、 一時かなりな枚数を書いた。今は時々書くくらいです。
写経しながら、意味はわからないし、読み方もわからない。 でもそのままにしておいたのですが、今は写経ブームなんだそうで その意味を教えてくれる本が沢山あります。
いろんな書評を読んで、読みやすそうなのを選んだのがこの新書でした。 書評の通り、読みやすいし、以前から疑問に思ったり、 もしかしてそうじゃないの?と想像していたことが いくつも書いてあって、すごく納得できました。
本当にわかったら、きっともっと生き易くなってるはずなので 単に大脳皮質が知識として理解しているだけなんでしょうけど。
写経に興味のある人はもちろん。 無い人も、生きている私が読むと面白いかもしれません。
現代語訳 般若心経 (ちくま新書 (615))
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「メモ」 世界は千差万別・・根本的な問題は我々の感覚器や脳の能力 犬に見えている世界とハチや鳩に見えている世界は そこにはそれぞれの「色」があるはずです。45p
概念は危ない。勝手に作り上げた「美」とか「善」という概念で 苦しさを生み出す。 そもそも「美」「善」そのものがでっちあげ。70p
「死にたい」なんて思っていたのは「私」だけだった。 脳細胞の一部だけ。他の細胞はみんな生きたがっていた。
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