は、自分自身だ。
言っても詮無い事と分かっているのに、過ぎた事を蒸し返す。どういう言葉を望んでいるのかなど自分でも分からない。 ただあるのは病的な嫉妬心と猜疑心だ。
彼女なら、彼の決断を変える事が出来たのでは?私だから、こういう事になってしまうのでは?
そんな訳はないのだろう、と言い切れない。
私を選んだのは事実だけれど、只の偶然でしかない。
分かった──。
それを否定して欲しいのに。 例えそこで彼女が現れたとしても、私を選んだに違いないと。 その一言があれば、私はとっくに自分に自信を持つ事が出来ただろう。
全てはどうでもよい事。 自ら掘った穴に自ら落ちる愚。
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