変な夢を見た。登場人物は中学の時の部活の先輩Tと、同じく部活も同じだった同級生Kと、私、そして私の子供。 現実世界では、中学生の頃TとKは付き合っていた。Tはアホで不良だったけど、優しくて笑顔が可愛くてチューバが上手だった。Kは一言で言えば、ちょっとイヤな女。Kの他にもTを好きな女の子はいた。Tが卒業して二人は別れた。Tは、なんだっけな……、高校には行かず、漁業訓練何とかいう所に行き、漁師になった(はず)。私が高校生の時には、既に車の免許と車を持っていたTは、時々とぼとぼ歩いている私を乗せて送ったりしてくれた。私達は卒業してからの方が親しくなっていた。一度迫られた(!)ことがあった。逃げたけど。彼とももう十年以上会っていない。
私は子供を連れ、Kと一緒の方向に帰ろうとしている。すると向こうにTの姿が見える。Tは私達を手招きし、タクシーで一緒に帰ろうと言う。私は気が進まないのだが、Tは私の子供を抱いてさっさとタクシーを止め、後部座席に乗り込んでしまう。私も仕方なく後ろに(Tの隣に)乗り、Kは助手席に乗る。Tはそれなりに老けている(30過ぎたおっさんだ)のに、Kは中学の時の印象のままなのが可笑しい。車が走り出すと、Tは密かに私の肩に手を回して来る。(子供もKもいるのに困るな)と思いなるべく離れようと窓側に身体を寄せる。Tは私の耳もとで、後で二人で会おう、と言う。「無理」と断ると、何とかかんとか言いながら落ち込んでいる。ふと疑問に思い、「Tは結婚しないの」と聞く。「しないだろうな、お前と結婚出来ないなら」とTは答える。なんとなく私まで切なくなってしまう。目的地(多分実家)に着き、別れた後でやはり気になってTの家の近くに行ってみるが会えない。
目覚めた後もやけに生々しくて、冒頭に書いた出来事など忘れていたのに急に思い出した。夢でもいいから会いたい人というのはなかなか出て来てくれないけれど……。 この夢のバリエーションとも言える夢を見たことがある。その時の登場人物はこの話に出て来るナオキのモデルになった男の子だった。彼をHとしよう。Hの死後数年経って、彼にプロポーズされる夢を見た。夢の中では私も独身だった。が、私は彼がもうじき死ぬことを知っていて、その申し出を受けるべきか、断るべきか、断るとしたらどう断ればいいのか非常に迷っていた。 不謹慎な考え方だと、モテなかった私が夢の中ぐらいモテたいという願望or妄想なのか、ネタ作りの神様が何かを授けようとしてくれているのか。それにしてもこういう夢を見た後というのは結構引きずる。Tが無事でいるのかどうかちょっとだけ心配になったりならなかったり。多分実際は結婚していい父ちゃんになってると思いますが。
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