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2003年03月02日(日)

仕事で女性の先輩とふたりで
ある海辺の町に泊まった
もちろん部屋は別々だ

前日は閉めた窓が開いてしまうほどの暴風雨
しかし翌朝起きてみると
波は高いものの風はすっかり凪ぎ
空は雲ひとつない上天気

    

しかし
しかしなのだ・・・
僕たちの出張はやはり順調には終わらない

その宿は
靴を脱いでお風呂屋さんみたいに下駄箱に入れ
鍵を自分で管理するようになっている
部屋を出ようとするその時
その下駄箱の鍵がないことに気づいた
僕はホテルや旅館に泊まるときには
必ず部屋のテーブルの上に鍵を置くことにしている
しかしそこにないのだ

一緒に行った女性の先輩も
僕のコートのポケットやらバッグのポケットやら
はたまた部屋のゴミ箱の中まであさって探してくれた
しかしやっぱりないのだ

廊下かどこかで落としたのかもしれないと思い
届いてないかどうかフロントに聞いてみることにした
・・・が
もしかしたら下駄箱にそのまま挿さっているのではないかと
フロントに行く前にとりあえず行ってみた
そして先輩は
先に自分の鍵を取り出して靴を出そうとしている

そのとき・・・

  あっ! これ あたしのじゃないっ!

・・・見ると僕の下駄箱の鍵なのだ
彼女は笑い転げながら自分のバッグやポケットの中を探している
しばらく探すと結局自分のコートのポケットにあったようだ

しかし何故
僕の鍵を彼女が持っていたのだろう?
預けた覚えもないのに・・・

やれやれ

睦月

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