バレンタインデーに息子が大好きな子にチョコレートをあげたいという。 ペンギンをかたどったチョコレートを自分で選び、カードに『好きです』と書き、ピンク色のかわいい袋にそれらを納めプレゼントした。
男の子が女の子に告白しちゃいけないわけ?
赤とピンクのお洒落なブリーフ。 「もう履きたくない・・・」 と暗い顔の息子。 「何で?」 「女の色だって言われた。」 「ピンクが女の色って誰が決めたのさ。」 「うーん、わかんないけど・・・神様かな・・・。」 「聖書のどこにも“青が男の色”で“ピンクが女の色”だって書いてないけどな。お父さんだってピンクのワイシャツ着てるじゃん。」 「・・・」 「今度言われたらさぁ、誰がそんなこと決めたのか聞いてみなよ、ね?」 「うん、わかった・・・」
そして昨日。 「また言われたからさぁ、お母さんに言われたみたいに聞いてみたんだけどね、女みてえって言って向こう行っちゃった。」
息子は気が弱い。 私に反発して「このパンツ履かない!」とも言えず、かといってお友達に「ピンクだっていいでしょ!」とも言えず。ただでさえ困った様子の八の字眉毛は、益々下がって困り果てている。
大人気ない私は、当初 「それでもおかしいって言う子には、私のところへ来いって言いなよ! 何がおかしいのか話して貰おうじゃない!! 青が男の色でピンクが女の色だと!? ナンセンス極まりない話だね!!!」 と息巻いていた。
でも、やめた。
結局それって私の価値観を押し付けているに過ぎないと気付いたから。 5歳の彼らには彼らなりの言い分や価値観があるわけで、それを私の考えでもって違うと言い切るのはどうなんだろうと。 むしろ自分が何たるかもわからない子らに言うべきことではないのだ。
「このパンツ保育園に履いていくのやだ?」 「・・・うん。」 「じゃあ明日っから履いて行くのやめようか?」
息子は本当に嬉しそうに「うん!」と返事をした。 やれやれ・・・。
笑子
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