kiriの日記
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今日、NHKのBS11で陰陽師の再放送をしていた。
年老いた小野小町の霊が、若い男を好きになり、若い男も小野小町を好きになるが、小野小町の年老いた顔を見たとたん拒絶する。拒絶された小野小町は、その男を殺してしまう。という話だ。
その小野小町の霊に、また取り憑いている霊がいて、小野小町に心底恋焦がれて、100夜通いの100夜目目前に、焦がれ死にした男だった。 小野小町は、その男は好きではなかった。
その話の中で、どうしてそんなに好かれていたのに...何故? というところがあって。
「女は好いたお方とでなければ、女の心は満たされません」 というセリフがあった。
そういうものなのかもしれない。
この話の中で、もうひとつ気になったことがある。 それは、小野小町に恋した若い男が、小野小町の老けた醜い顔を見たとたん。 それまでの恋する気持ちが、一瞬にして消え去り、拒絶したことだ。 その男の恋しいという気持ちは、一体何だったの? 間違いなく、その恋は、本物ではなかったわけだ。
そんなものなのか?
でも、自分もそういう恋をしてしまわないとは、いえない。
なんか、思いこみって部分が、恋には、あるよね。 勘違いって、部分も。
本当の恋がしたい。 でもそんなこと考えてると、きっと恋なんかできないんだろうな。 いちいち本物かどうかなんて吟味しているようでは... ああ、一生無理かも。
あるドラマで、 不倫相手の女性を殺した妻が、夫と結婚したいきさつを語る部分があって。 その中で、
「男と女は、よせてはかえす波に似ている。一度近づいたかと思うと、またはなれてゆく。一度はなれてしまうと、また近づくのに時間がかかる。だから、いま、いちばん近づいたこの時に、この人を離したくないと思って...(結婚した)」
というようなことを言っていた。
愛する男と結婚できたのに、結局その結婚は、不幸なものだった。 その男は、妻の愛を受けながら、他に女性をつくる。 妻がその女性を殺したとわかったら、妻が殺人を犯した為に、自分の人生が台無しだとあたりちらす。 とんでもない男だった。
人間って、そう簡単にわかりあえるものではないよね。 未熟な部分もたっくさんあって。 何年か後に、あらためて反省することって多い。 この男にしたって、死ぬ前までに、自分の醜さに気がついて、後悔する時がこないともかぎらない。 みんな、未熟。 だからこの世に生れた。 成長するために。
男と女。 よせてはかえす波のよう。 近づいては、また、離れてしまう。
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