☆ako’s DAIARY☆
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大好きなはずなのに、楽しみにしていたはずなのに稽古に身が入らず、
時間ばかり気にしている自分がいた。。
近頃すっかり秋の気候になり、
私はいつもこの季節になると人恋しくなって友人と会う機会を増やす。
会社を出る頃には辺りは闇に包まれる、
肌寒く感じ、皆が落ち着いた色を身にまとうそんな季節だからかもしれない。
情熱的な恋の季節ではなく、それこそゆっくりと情緒的な大人の恋の季節。
そんな気がする。
もう自分なりにけじめをつけていたはずだった恋。
先月末に見た夢のせいか、それとも先月末にあった彼のbirthdayのせいなのかわからないけど、
今日も稽古に向かう道のりで彼のことを思い出していた。
どうしてだかも、全然わからない。
お兄に向かって進んでいるはずだったのに。
会社帰りに行くとどうしても稽古の途中からの出席になってしまうので、
いつものように重い荷物を抱えながら少しでも早く出席できるように歩いていた。
素敵な外国の彼に声を掛けられ久しぶりに会ったのだけれど、
稽古に急いでいたので挨拶だけで稽古場に上がってしまった。
ゴメンネ
その彼とはまた稽古の後にも何回か会うのだけれど、
今日の私はちょっといつもと違っていたので、
彼を若干ないがしろにしてしまった。
これだけ傷つけてしまったらもう彼とはないかもしれないな。。。
だけど、今日の私はそれどころじゃなかったの。
今日の私はまるで高校生の頃のように理性じゃなくて行動していたから。
疲れているのも忘れて
混んでいる更衣室で着替え教室に上がる
入り口で準備運動を念入りに行っていると、
約一月ぶりになるその先生と目が合った。
先生は笑っていた。
暫くすると五階のロッカーへと続く扉からスーツの人が出てきた。
顔を伏せるようにして歩くその人を見たとき
何もかもが見えなくなり、
頭がパニックになった。
でも、人違いかもしれないし。。。
半年も前に終わったことなのに頭に血が上ってドキドキドキドキ止らない。
とにかく顔を見て確かめなきゃと少し追いかけたのだけれど、
うつむいて急ぎ足で行くその人の顔を見ることはできなかった。
それから私の意識は完璧にそのスーツの人に行っていた。
近頃故障続きのはずなのに準備体操もおろか、
先生のお手本も上の空で時計ばかり追っていた。
私の見た人が、本当にいるはずのない人なのかどうか
いるはずのない人
それが、「 九州の彼 」
今日は開講日に伴いお稽古は少し早めに終了。
着替えの前に受講証を見に行った。
すると、いるはずのない人の会員証が。
「 引き止めなくちゃ 」
頭よりも先に体が動いている。
傍にあるメモ用紙を取り
「 お稽古終わったら 待ってて下さい 」
「 読んで! 」
の見出しを付けて。
彼の教室を覗くと、あの人がお稽古をしている懐かしいような風景を見た。
向こうは気づかないので、
私は後ろから来た外人の彼にちょっかいを出されてしまった。
帰りにまた誘われても今日は困るし、
一緒にいるところを二人に見られたくないような気がして、
私は近くにあった更衣室に避けるように引っ込んでしまった。
手紙を書いたからと言っても落ち着かないし、
誰かに引き止められても困るので、
急いで支度をし。
でも、こんな日に限ってどうでもいい格好。。。
受講証も確認せずにお稽古場を飛び出し、あの人の陰を追う
待っていてくれるだろうか?
もしかしたら、会いたくなくて帰ってしまったかもしれない。
会いたい。
必死に探して歩いた。
途中、また、異国の彼に遭遇してしまい。
「 げんき? 」
と、さびしそうな顔をして、私に聞いて帰って行った。
私、この彼のさびしそうな顔何度か見た事があるの。
ごめんね。
きっと、私が陰から教室を覗いていたのも知っていたし、
そして、今も誰かを待っているかのようにしているのもきっとわかっていたんだよね。
だからそうして背中を向けるんでしょう?
いつもだったらニコニコしながら私の前でとまってしまうのに
だけど、あの時の私はそんなことすら心の中で気にはしていても構ってあげられなかった。
そのくらいあの人を優先している気持ちがあった。
本当にごめんなさい
私の中途半端な気持ちで何度もあなたを傷つけてばかりで
落ち着かない私はもう一度戻り、
受講証を確認。まだある。
教室を確認。いない。
いつもなら、お稽古の後にはすぐに片付けて帰る人なのに。。。
いやな予感がする。
残っている受講証にはある人の分も残っていて、
その人に私は拉致られそうになったことがある。
いい人なんだけれども、
ちょっと、めんどくさくて、結構しつこい人。
今年初めに電話番号とアドレスを変えたのでそれからお誘いがくることはない。
その人の分も残っていたからだ。
外で様子を伺うべくでまちをしていると、
彼が出てきた。
誰か待ってる様子。
私のメモ見たかな。。。。
程なくして、出てきたのはやっぱりその面倒な人。。。
オイオイ、カノジョかよ!!
電話するわけにも行かないし。
まして、その人のいる前で彼に声をかけることなんてできないし、
もしかしたら、途中で巻いて戻ってきてくれるんじゃないかという期待があって私はしばらくそこを離れられずにいた。
だって、帰ってきたら絶対に後悔してしまうから。
結局、彼が戻ってくることはなかった。
諦められない私は、
「 即席のお手紙読んでくれました? 待ってたんですが、残念でした 」
と、おどけたメールを久しぶりに打つ。
何回かやり取りをして、
どうやら、九州の会社をやめ、東京の会社に転職したらしいことがわかった。
向こうは私からメールが途切れたと根に持っていることもわかった。
「 連休にどこか連れてってくれたらご機嫌になるから 」
とのメールにも返答なし。
まぁ、こういう人だったんだけどね。
新たな展開にドキドキしている自分がいた。
あの頃に戻れるのだろうか。
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