私はひどい女。とてもひどい女。今日は私の付き合ってから一番楽しみにしていた日。そういう日だった。とっても嬉しい1位昇格の日。私にとってはとっくに彼は一番になってた。 一番長く深く付き合った人。一番愛してくれた人。一番色々ぶつかった人。一番喧嘩した人。そして、一番私を知っている人。一番の理解者。一番長く一緒に居ようと望んでくれる人。一番投資してくれる人。一番喜んでくれる人。一番好みの似てる人。一番私の為に一生懸命で居てくれる人。一番涙もろい人。一番泣かせた人。一番泣かされた人。一番甘えん坊な人。一番悩ませた人。一番悩んだ人。一番やわらかい人。一番応援してくれる人。一番あったかい人。そして、一番のライバル。だけど、私は彼の一番になるには今日を迎えずには語れなかった。そういう日。記念日。昨日。少し大きくて、薬指にははめられないけど。今も私の中指で輝いてる。この指輪のダイヤが『1個多かったら』って貴方は言ったよね。だけど、私は『1個少なかったら』って思ったんだ。18個が良いって思ったんだよ。変だね。だけど、私達が喧嘩にならないように、このダイヤは真ん中の19個なのかもしれない。そんな風に考えたら良いかな。寝るのが怖くてこうして今もPCに向かって話し掛けてる。明日になったら、貴方に会えないかもしれない気がして。凄くひどい別れ方をしちゃったから。きっと明日君は私の前に現れないんじゃないかって。口ほどに大きな心臓を持ってない私は。自分のことにはめっぽう小心者で色々考えてしまう。自分のことを言われるたびに。視線を感じるたびにびくびくして。よからぬ噂を立てられているんじゃないかって勝手に考えて、勝手に落ち込んでる。ウォークマンで耳を塞がないと一人で街中を堂々と歩けないほど、実は臆病で、蚤の心臓を抱えてる。今起きているのも、寝て朝が来て、よからぬ結果が出ていたらどうしよう。そんな風に考えて。ただ一人で部屋にいるのは怖くて。音楽をかけて、頭の中を♪にして自分の中の臆病者の存在を消そうとしてる。キーを叩く事で不安な心を誤魔化そうとしてる。この指輪を放り出さない限り私は貴方といられるのだろうか。私には勿体無いほど綺麗な指輪。だけど、私はこんな指輪の似合わないほど、可愛くない女の子。昨日この指輪にそぐう様な女の子になろうと指輪に誓ったのに。初日から駄目だね。上手く行かないと思い出したら何も上手く行かない。貴方が付き合った中で私はきっと最低な女だろうね。これだけは間違いないだろう。一番性格の悪い女。一番口の悪い女。一番の暴力女。一番の屁理屈女。一番喧嘩っ早い女。一番何もしない女。一番寝坊助な女。一番うるさい女。一番臆病な女。一番悲観的な女。一番思い通りに行かない女。一番金のかかる女。一番素直じゃない女。一番甘えん坊な女。一番最低な女。そんな私達。あしたもし彼に会えたら、