即興詩。即ち書きだめ。
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茜色の夕焼け と評された国があった 名前も知らない南の島だった ばら撒かれた記憶をかき集めるように 君は両手を外側から心臓に向けて大きく動かした 勿論そんなもので昨日の君は救われない おそらく明日の僕でさえも
君が屋上から身を乗り出して蜘蛛の糸を乞うとき 僕がメタファーとシュールレアリズムの間で安らかに文章を拒むとき 君と僕は確かに融合してばら撒かれた記憶の一粒になる 誰かの両手で一緒くたにされそうな黄昏の一部になる 君は僕であり、僕は君である が 言うまでもなく二人はひとつになれない その証拠に僕は茜色の夕焼けが隠した空を見ることは無いし 君は静脈を循環するその赤いパトスの正体を知らない
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