カインはアベルを殺した。
己の罪に気づき、その重さに耐えられぬと嘆くカインを神は哀れみ、
誰も彼を殺さないよう、彼にしるしを与えた。


旧約聖書の一節はわたし的にはCIPHER（成田美名子）にでてくる印象のほうが強いのだけど、
J・ディーンの「エデンの東」をみたのはそれよりも前だったとおもう。
当時はつまんない映画だとかんじました。子供だったからね。
たぶん最後までみなかったんじゃないかな。
舞台化されて今回、はじめてちゃんとしたストーリーを知りました。
こんなにもせつない、くるしい、痛々しいはなしだったんだね。
そりゃ子供にあのわびさびはわからんよ（笑）。
最後はなんだか涙がとまらず、ヤバい、マスカラが！！！と別の次元で焦ってしまった。
カテコでは、手がいたくなるほどの拍手を贈った。
色んな意味の込められた、心に沁み入るお芝居でした。

主人公キャルを演じるのは松本潤。
ぶっちゃけ、キャルを演じるのが山本芳樹じゃなくてよかった、
とまた意味不明な次元で安堵するわたし。
や、キャルってめちゃめちゃ山本芳樹キャラじゃないですか。
もし彼が演じたら大変なことになりますよ（わたしが）。
と同時に、わたしマツジュンのファンじゃなくてほんとよかった、とも思った。
あの感覚は、ユーリに何もかももってかれてたころにちょっと似てる。
みてるうちに、もう居ても立ってもいられなくなってしまうような、そんな感覚。
マツジュンファンならマストで通ってただろうなあって思う……。

愛し方がわからない父、愛してほしいと渇望する息子。
想いはうまく伝わらず、もどかしく、わかりあえたかと思えばまたすれ違い。
崩壊、そして再生。
重いんだけどせつなくて、どうか彼を助けてあげてと、
いつしかわたしもアブラと一緒になって願ってた。

演出は鈴木裕美。
父と二人の息子、そして母、兄の恋人。
少ない登場人物を、じっくりと繊細に、痛々しく描き出した。
セットチェンジなし、たまにセンターがら空きでっせと思ったけど（笑）、
一つのセットを巧くつかった演出でした。
いい芝居にでたね、マツジュン。
そうおもいながら劇場をあとにした。

あなたはここに、このエデンの東に、いなければいけない。


謝謝拍手レス！！
＞きっちゃんさん
　同志です!!!!（笑）
　同じツッコミ、ありがとうございます、うれしいです、ていうか、おともだちになってください（笑）
　しかし、きっちゃんさんてここの日記しかよんでないはずですよね……!?（爆笑）
＞けろさん
　ほんとがんばってほしいです、曽世さんには……っ!!（笑）
　いつか芳樹時間においつける日がきますよね（笑）
　そしてドラマジェニック、ぜひ立ち読んでください!!（笑）
　丸山さんインタ、何かとツボですよvv

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