:NO LIFE KING:
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2004年11月22日(月)

*ごあいさつ

「鴻上尚史のごあいさつ 1981-2004」を買う。
鴻上さんの芝居に行くと会場でもらえる「ごあいさつ」を一冊にまとめたもの。
あたしが初めて第三舞台を観たのは1996年「リレイヤー3」からなので、
知ってるごあいさつも、かなり読み進めないと出て来ない。
というかもう、本的には最後の方。
不思議なもので、この最初に読んだごあいさつの一節を、
あたしは今でも忘れられないのだった。

  電車で女子高生の集団をよく見かけます。
 彼女達は、本当に楽しそうに会話をしています。
 駅について、一人がじゃあねと手をふってホームに降りて、電車は動き出します。
  その時、僕はいつも、動き出した電車の窓越しに、ホームに降りた女の子の顔を見つめます。
 彼女達は、例外なく、一瞬で冷静な顔に変わります。
  最後の二人になり、一人がホームに降りた瞬間、二人は同時に、冷静な顔になるのです。
  本当に楽しかったのなら、少なくとも、数秒は微笑みが残るはずだと思います。


今でも友人との別れ際、わたしはたまにこの言葉を思い出すのです。
そしてふと、考えます。
わたしの顔に微笑みは残っていただろうか。
彼女の顔に、微笑みは残っていただろうか。
本当に、楽しかったのだろうか。
今でも、考えることがあります。
不思議なもので。

それが、わたしと第三舞台との最初の出逢いでした。
というか、ごあいさつとの出逢い、といった方がいいのかもしれない(笑)。
それから鴻上さん関係の芝居は、観ているものもあるし、観てないものもあります。
好きなものもあるし、好きになれなかったものもあった(苦笑)。
ごあいさつは好きだったんだけどな、なんて作品もあったよ(爆)。
でもやっぱり、最初に観た「リレイヤー3」は、印象深くて、忘れられなくて、
多分凄く好きな作品なのだと思います。

この本におさめられていた鴻上さんのごあいさつの言葉の数々は、
どこかなつかしくてせつなくて、泣きたくなってしまった。
わたしは多分、待っているんだと思います。
いつか「リレイヤー4」を観られる日を、待っているんだと思います。

(引用しすぎだ・汗)


鈴音 |mailhome
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