どう見てもヤク中としか思えない客が来た。
最初はただの酔っ払いかと思ったけど。
あまりにも支離滅裂でぶち切れた。
部屋に入ってからベッドで寝るし、人の事ブスだとかデブだとか胸が気に入らないとか。
それも呂律が回っていないし、何言ってるんだか良くわからない。
文句は言うくせに人の手は握るし意味わかんない。
「気に入らないなら帰っていいよ。でも服は脱いじゃったからサービス料は置いていきなよ!」
「切れるの見た事ない」と良く同業者に言われますが、さすがに青筋立ってます。
「払わないよ」と言いつつもベッドで寝ようとする馬鹿野郎。
ボーイさん呼んだら来てくれたけど、ボーイさんが来れば
「わかりました。サービス受けます」って意味わからん。
「もう20分も経過してるんだよ!その分、あたしだって他のお客さんについた方がいいんだよ!どうするの!」
「わかった。払うよ。お金どこ?」
おぃ・・・・
取り合えず風呂場に連れて行ったものの、ずっと訳のわからない言葉をブツブツ。
歯を磨いて口をゆすぐかと思いきや、ゆすいだ水をそのまま飲み込んでるし。
散々、人の事をブスだとか言うくせに「いい顔だ」とか・・・
しまいには
「延長して!30分!」
「お金あるの?本当にいいの?○万円持ってる?」
「持ってる」
フロントにコールしたらボーイさん、ちょっと笑って
「今度は延長ですか・・・先にお金貰っといてくださいね」
マットを初めてもマットの上で動いて危ない。
何度、注意しても言う事聞かないし、いきなりあたしを抱き締めるし。
もうどうしようもないのでさっさと体洗って、世間をシャワーで流し始めたら彼はシャワーをあたしから奪って、あたしの体をお湯で流しだすし。なんなんだ?
風呂を出たらビール飲みだすし、エッチはしなくていいと言いながら、ずっと訳のわからない言葉を言い出す。
さすがのあたしももうぶち切れ
「きつい顔してるねえ。嫌な事でもあるんでしょ?不幸でしょ?」とか言い出すから
「そりゃ、あなたがあたしを怒らすからでしょ?あたしはこう見えても幸せなんだ!」
「手が太いねえ」会話が成り立たない・・・
かと思いきや
「飲みに行こうよ!」
はぁ?
「行かないよ」
「何だよ。気持ち悪い」
お前だよ・・・
「あなたに気に入られなくても別にいいよ!あたしは充分幸せだよ!」
「うるせぇな。不細工!」
「不細工で結構!」
といえば
「好きだよ」
おぃ・・・
「好かれなくてもいいです!もう2度と会わないからね!」
そんなこんなで時間が迫ってきたので、服を着せればまたベッドに横になるし・・・
何だか書ききれないけどね・・・
ボーイさん
「良くあんなの延長に持ち込みましたね」
「持ちこんだって言うか何か、あんなの入れちゃ駄目だよ!ありゃヤクだよ!」
「そうなんですか?あのお客さん、樹杏さんに入る前に他の子に入ってるんですよ。その後に入り直ししてるんですよ」
「そうなの?その女の子、何も言ってないの?」
「言ってないけど不機嫌な顔してましたねえ」
そりゃそうだろ!
馬鹿男が延長したおかげで、その後に写真指名したお客さんが予定以上に待たされたらしい・・・・
「明日にでもお前のとこに行ったらどうする?」ええ〜!どうした。
何でもいい加減、今の仕事が嫌になったって。
まあ昔から嫌になったとは言っていて、頃合を見て東京に来て仕事を探すとは言っていたけど、来年の話だと思っていた。
しかも彼は「同棲」って嫌いらしく、一緒に住む時には籍を入れるとか言っていた。
どうも昨日から今日にかけてメールで
「一緒になったら俺を幸せにしてくれる?」
「一生、俺を愛せる?」
「本当に?」ってしつこかったのだ・・・
「何か合ったの?どんな嫌な事が合ったの?」
「まあいろいろあるのさ・・・」彼の口からはあまり、愚痴だとか弱音だとか人の悪口は聞いた事ない。
何が合ったの?と聞いてもいつも言葉を濁す人だ。
「とにかくお前のとこに行って、すぐに別れちゃうようじゃ嫌だからさ。行くならすぐに結婚するつもりで行くからさ。だからしつこくお前に聞いてたんだよ」割と慎重な男が、先の生活の事も考えずに・・どうしちゃったのかね。
「来るならいつでも来ていいよ」
はっきり言って、彼の仕事探しは難しいだろうけど・・・
ただ高校を中退してから、いろんな仕事を渡り歩いてきた人だ。
苦労は身に沁みているはず。
しかも働いてないと死んじゃうんじゃないかと思うような、仕事人間だ。
信用しようと思う。
ただ明日、友達と買い物に行く予定で、ヴィトンでバッグを買おうと思っていたけど、やめとこって感じ。
今のうちに節約しなければ・・・
↑メッセージが変わるよMy追加