非日常かもしれない日々
彼は熱を40度も出して寝込んでいたらしい。
そう言えば、出張に行く前の日
「扁桃腺が腫れてきた」って抗生物質を飲んでいたっけ。
何だか胸騒ぎがしたのは、そのせいだったか。
今日の昼頃に
「点滴から帰ってきた。今から寝るね」みたいなメール。
それきりメールが来ない。
あたしの事は必要ないかな・・・・
毎日、無理してあたしに会いに来るからだよ。
寝てないからだよ・・・
あたしなんか、寝る間を惜しんで会いに来るほど、価値のある人間じゃない・・・・
(part2)自慢に聞こえるかも・・・
ioちゃんが言う通り
「お前にそこまでする価値があるかどうかは俺が決める」と彼は言う
何度も言うようだが彼は非常に女にもてる。
男の友達も多い。
元ホストだし。
あたしはホストクラブには1回も行った事はないが、彼は多分、売れっ子ホストだったろう。
売れっ子ホストと売れっ子風俗嬢には共通点があるようだ。
やっぱ「人間的魅力」がある。
あたしにはないけどな。
SEXだって文句のつけようがない・・
って言うか、そこまでしなくても・・・って感じだ。
ホストじゃなくても彼はもてるだろう・・・
風俗に行って
「デートしよう」って言って断られた事はないらしい。
「普通、客にデートに誘われたら迷惑なんだよ」って言ったら
「そうなんだ。知らなかった。普通はデートしてくれるんだと思ってた」だと・・・・
ナンパして失敗もした事ないらしい。
あたしの好みのタイプじゃないんだけどね・・・・
でも、こうして彼の事を好きなのはなんだろう。
店の近くのドン・キ・ホーテでキスしてるのは何だ?(笑)
あたしよりも若くて可愛い女の子も彼は知っているだろう。
でも彼は何故
「お前の事が可愛くて仕方がない」って言うの?
本当は信じられない。
こんなに幸せでいいのか・・・
怖くて怖くて仕方ない。
ちゃんと愛された事なんかないの・・・・・
失う事ばかり考える・・・・・
だって・・・あたしに飽きても、いくらでも彼には女がいる。
今のところ、二股掛けてもいないのはわかってる。
でも、いつでも他に行ける・・・
あたしなんかじゃ・・・・
Arranged +
Written by 樹杏(じゅあん)