例えば、きょう。
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私も多くの人と同じです。
まるで自分のことが描かれているようだ。
思ったよ。 なぜか思いましたよ。 もう、気持ちの悪いくらい。 なぜか、自分がいるようで、叫びだしたい恐怖に襲われ(それはいつものことだけど)、でも、ページをめくる手が止まらない。 止められなかった。
叫びたいというか、狂いたいというか、なんというか。 胸がズキズキしたというか。
もちろん、時代も違うし、葉蔵に比べれば私なんて全然幸せに暮らしているだろう。
でも、ナルシズムとコンプレックスがてんこ盛りで負のオーラをバシバシ発しているの不幸自慢のこの小説を、なぜか。 なぜか、自分と重ねてしまう。
人間、失格。 もはや、自分は、完全に、人間でなくなりました。
嗚呼、若さゆえ。 多分、10代から20代前半にかけてしか読めないと思う。 太宰治。 何でだろうね。 今しか読めない。 今だから、 今だから…
今自分には幸も不幸もありません。ただ一さいは過ぎていきます。
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