例えば、きょう。
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ヤバイ。 ヤッバイ。
出会ってはいけない人に出逢ってしまったかもしれない。
彼は私が目を背けた(今も背けている)現実の真正面に立っていた。 彼は私が考えなかった(今も考えていない)現実を真剣に考えていた。
彼は絵が巧かった。 彼はロックが好きだった。 彼はたくさんの言葉を使って自分を表現していた。 彼は 絵が巧くて ロックが好きで 言葉を知っていて 数人の女性を愛した
純粋な人だった。
多分。
彼は天から才能をもらった天才というやつかもしれない。 もしかしたら。
彼の書く詩(詩なのかわからないものもあるが)は、真直ぐすぎて、 少し痛かった。 いや、かなり痛かった。
あぁ、出逢いたくなかった。
生や死や愛や恋や自由やロックや世界や過去や未来や今…そして自分。 痛かった。
あぁ、出逢いたくなかった。
生や死や愛や恋や自由やロックや世界や過去や未来や今…そして自分。
目を背けたかった。 考えたくなかった。 逃げたかった。
でも実際は、見ていた。考えていた。そこにずっといた。
そんなことも思い知らされた。
私はなにを思い、感じるのだろう。 私は今、何をしているのだろう。
そんなことばかり考えるようになった。
いや、それは前から思っていたことかもしれない。 そう、前から思っていた。
認めたくなかった。 すべては彼のせい。
あぁ、出逢いたくなかった!! でも、出逢えて嬉しいのはなぜ!?
私には言葉が足りなくて、 こうやって日記を書いている今でさえ、 書きたいことの半分も書けていないのに…
彼は…彼は…!!
溜息が出るわ。
不思議な人。
もし、 もし、彼が生きていたら… 考えたって仕方がないのに、考えずにはいられない!!
ロックを愛した彼は、日本のロックをどう思うのだろう。 ブランキー・ミッシェル・グレイプ・シロップ・バンプ… 私が知っているロックグループの人たち(その一部)。
でも、彼から見たら彼らはロックじゃないかもしれない。 でも、彼から見たらロックはもう終わっているかもしれない…? 感想が聞いてみたい。
私はこれから、中原中也でスネオを思い出すように、 バンプを聴いて、彼を思い出すかもしれない。 理由はまったく違うけれど。
だって、だって、彼と藤クンが似ているようで仕方がないんだ。
『絵が巧くて ロックが好きで 言葉を知っていて…』
美人薄命ではないけれど、天才は短命なのかもしれない。 そんな馬鹿げたことさえ考えてしまう。
彼のせいで。彼のせいで… そう、すべては彼のせい
影響力が大きすぎなんだ!! なんてやつだ!!
あぁ、出逢いたくなかった。
あぁ、出逢えてありがとう。
彼が見ていたのは現実で、そして空想だったのかもしれない。
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