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2003年06月29日(日) ■ |
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James Patterson |
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「ハリポタ5」が重たくて大きいハードカバーなので、お風呂や布団の中で読めないため併読していた、ジェームス・パターソンの『ROSES ARE RED』を読了。
このアレックス・クロス刑事シリーズは好きなシリーズだったのだが、シリーズを重ねるごとに、だんだん仕事と家族の板ばさみになるアレックス刑事の姿に哀れを感じてきてしまって、ちょっと興ざめ〜と思っていたら、今回は1冊で終わらずに、続きがあるらしい。うげげ!
前にも日記に書いたが、「ROSES ARE RED」と「VIOLETS ARE BLUE」は対になっている。というわけで、続きは当然『VIOLETS ARE BLUE』。引き続き読ませるだけの力がパターソンに(あるいはこのシリーズに)なくなってきてるんじゃないかと思うのに、「続く・・・」という手法はマイナスじゃないかなあ。Amazon.co.jpのレビューを見ても、面白くなさそうだし。他に読みたい本がなければ続けて読むけれど、読みたい本は山ほどあるので、う〜ん。。。
パターソンは最近、以前の作品『When The Wind Blows』がニューヨーク・タイムスのベストセラーリストに入っている。なぜ今頃?と思ったら、この作品をシリーズ化した最新作『The Lake House』が出たからのようだ。アレックス・クロスシリーズはやめて、このシリーズに力を入れるつもりかな。
〓〓〓 BOOK
◆読了した本
『ROSES ARE RED』/James Patterson Amazon.co.jp ジェームス・パターソンの『Roses Are Red』は、刑事アレックス・クロスシリーズの6作目。コロンビア特別区を受け持つ刑事アレックスが、切れる寸前の家族の絆をなんとか修復しようとする場面から始まる。
1年前の婚約者誘拐事件(詳細は1999年作の『Pop Goes the Weasel』に)が、クロスと家族との関係に微妙な影を落としていた。そのとき誘拐されたクロスの現在の妻クリスティーンは、至極もっともな条件を1つだけつけて、彼の気持ちを受け入れることにした。その条件とは「どんな殺人マニアたちが現れようと、家族の絆を第一に考えること」だった。だが間の悪いことに、生まれたばかりの赤ん坊の洗礼式の最中、FBIから、数件に及ぶ凶悪な殺人事件の情報が飛び込んでくる。刑事(そして心理学博士でもある)クロスの出番がやってきてしまったのだ。
「殺されたのは3歳の男の子と父親、そしてベビーシッターだ」。カイルは、その場を離れる前に、もう一度繰り返した。ドアからガラス張りのベランダへ出ようとした彼は、つと振り返り、私にこう言った。「この事件、お前にうってつけだ。奴ら、家族殺しなんだよ、アレックス」
カイルが出ていったあと、すぐさまクリスティーンの姿を探した。私の心は沈んだ。彼女は、出ていくとも言わずに、息子のアレックスを連れていなくなっていた。たった一言のあいさつもなしに。
こうして家族への負い目を感じる必要もなくなったクロスは、事件の「マスターマインド」を追うこととなる。最近の一連の銀行強盗を影で操る残酷無比な知能犯だ。銀行員やその家族を人質に取り、彼らがわずかでも指示に反すれば虐殺するのだった。クロスの長年のパートナー(愛すべき巨漢、ジョン・サンプソン)は、この事件の根底に計りしれない残虐性を感じとり、魅力的で思いやりもあるFBIきっての頭脳派エージェント、ベッツィー・キャバリエに今回のクロスの相棒の座を譲るのだった。
しかしクロスとキャバリエの捜査は難航。それにつれて、「マスターマインド」の攻撃もさらに大胆で残酷になっていく。まるで、こちらの動きを見透かしているようだ。きわめて短い段落と語り手の急激な交代(クロスの視点から「マスターマインド」の視点へ)という効果もあり、ストーリーは息の止まるようなスピードで、予想もできない結末へと急降下していく。
だが、そんなことに気づく間もなく読み終えてしまうのが普通かもしれない。くつろいだ気分で、あるいは固唾を呑んで、この「ショー」を存分に楽しもう。そして、引き続き次回作にも注目しようではないか。
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