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2003年06月01日(日)
ヴァージニア・ウルフと英国の六月

「なんてすてきな朝だろう」「人々の眼、闊歩、足踏み、とぼとぼ歩き(略)手風琴、頭上を飛ぶ飛行機の凱歌ともかんの音とも奇妙な高調子の歌声とも聞こえる爆音、こういうものをわたしは愛するのよ。人生を、ロンドンを、六月のこの瞬間を」。バージニア・ウルフの『ダロウェイ夫人』(角川文庫)の一節だ。

ロンドンの六月の情景と共に、夫人の過去、現在が、意識の流れを重視しつつ描かれる。ウルフの家は高級住宅街ブルームズベリーにあり、そこに集う経済学者ケインズや作家らは、ブルームズベリー・グループと呼ばれた。

以前そのかいわいを訪ねたのは、近くの大英博物館へ、南方熊楠(みなみがたくまぐす)の足跡を見に行く時だった。小さな公園があり、「ここにウルフたちが住んだ」という表示板の掛かる建物もあった。冬だったが、夏の日の緑の濃さを思わせるように木々は豊かだった。

ちなみに熊楠は、1895年年の6月1日にこう記した。「七起。十二時四十五分より七時迄書籍室」。連日のように博物館の書籍室に通い、考古学、人類学などを学び、蔵書を手で写していた(『南方熊楠全集』平凡社)。19世紀末の6月のロンドンのどこかで、熊楠青年は、少女バージニアとすれ違ったのだろうか。

ふたりは、日本と米英が開戦する41年に他界した。ウルフは、入水であった。

―(朝日新聞・天声人語)


6月になった。
今月下旬、浜松から友人が上京するので、いつも一緒に歩きに行っている友人も誘って、3人で会うことになった。どこの店に行こうかと話しているときに、「周囲に邪魔されず、いっぱい話ができるところ」がいいと言われた。

いや、私はそれが困る。何時間もそれぞれの家庭の話をされるのは苦痛だ。うちには娘も息子もいないし、姑や舅と一緒に暮らしているわけでもない。以前にも大学の友人たち何人かと会ったが、そういう話ばかりなので、全然口がはさめなかった。彼女たちも少しは私に気を使ってくれてもよさそうなものだと思うが、自分の置かれた、けして満足していない状況をここぞとばかりにしゃべるだけで必死なのだろう。だから困る。

ゲイバーでも行く?と聞いたら、オカマのほうが口が達者だから、自分たちの話ができなくなると反対された。でも、私は口の達者なオカマの話のほうが楽しいのだが。。。そうだ!周囲に邪魔はされないが、私は周囲に逃げ道がみつけられるところにしよう。って、いつもの所か。(^^;

あ、こんなことを書いていたら思い出した。6月は父の日か。毎年、義父にはお酒を贈っているのだけれど、大腸のポリープをとった義父に、お酒は贈れないよね。どうしよう・・・。う〜ん、あれこれ頭が痛い6月だ。


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