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2002年06月03日(月)
タラ通りの大きな家

現在、オースティンの">『マンスフィールドパーク』を嬉々として読んでいるのだけれど、これはあまりに分厚く重たい単行本なので、残念ながらお風呂では読めない。楽しみにしていた本なので、集中して読みたいところだが、腕がゴムホース状態なので、こんなに重たい本をお風呂場に持ち込んだら、本が溺れてしまうことは間違いない。

そこで軽めの本(重さ・中身ともに)をというわけで、先日購入したアイルランドの作家メイヴ・ビンチーの本を読むことにした。

「タラ通りの大きな家(上)」/メイヴ・ビンチー
「タラ通りの大きな家(下)」/メイヴ・ビンチー

前にも名前の件で日記に書いたけれど、これ以外の扶桑社ロマンスの数冊は、モーヴ・ビンキーとなっているので、メイヴ・ビンチーでAmazonで検索しても出てこない。しかしロマンスのシリーズに入ってはいるものの、ヒューマンドラマ系(こういうのはジェントルなんとかというらしい)の作家である。いわゆるハーレクイン系ではない。男女の恋愛だけでなく、様々な人間模様を描く作品なのだ。そういう意味では、中身はけして軽くはないかもしれないが。

というわけで彼女の作品は、純文学として、ダーモット・ボルジャー編の下記の本にも収録されている。
これは『フィンバーズ・ホテル』の女流作家版。
『フィンバーズ・ホテル』感想

レディたちのフィンバーズ・ホテル
/ダーモット・ボルジャー編 , メイヴ・ビンチーほか
レビュー
内容(「BOOK」データベースより)
ダブリンのはずれに位置するフィンバーズ・ホテルは、オランダ人ロック・スターに買収され、新装オープンしたばかり。かつての客である田舎オヤジや政治家、司祭の影などみじんもなく、いまではヤンエグとセレブリティのためのトレンディ・スポットとなっている。そんなホテルの101号室ではシアトルの大企業の重役女性がスポイト片手に人工授精に挑み、102号室では父の不意の来訪によって娘のキャリアが台無しにされそうになり、104号室では偽名で宿泊中の修道女が神の特別な恩寵をうけ、ペントハウスでは往年の大女優が動物園から逃げたトラをなぜかかくまい…。7人の女性作家の手になる、7人の女性すべての人生を一変させた、狂騒の一夜の物語。

Ladies' Night at Finbar's Hotel
/Dermot Bolger , Maeve Binchy ほか
Clare Boylan , Emma Donoghue , Anne Haverty , Kate O'Riordan , Deirdre Purcell


またこれまでに読んだ中では、下の作品は面白かった。
ライラック・バス/メイヴ・ビンチー
レビュー
内容(「BOOK」データベースより)
金曜日、午後6時45分。ダブリン発ラスドーン行き「ライラツク・バス」に今日も7人の乗客が乗り込んだ。しみったれのナンシーは、自分が嫌われる理由がわからない。不倫をしているディーは、不実な愛に苦しんでいる。寝たきりの父親をもつルーパトには、ゲイの恋人がいた。そして運転手のトムにも、誰にも言えない悩みがあった…。アイルランドの田舎町ラスドーンに暮らす人々の、なにげない日常の輝き。

The Lilac Bus/Maeve Binchy
以前のメイヴ・ビンチーの本の装丁は、カラフルで優しい絵の表紙でとてもきれいだったのだが、現在は黒を基調にした装丁で、表紙にこの画像のような油絵風の絵がついたはっきりした色調のものに統一されている。



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