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2002年05月01日(水) ■ |
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世にも不幸な・・・ |
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病院に行った帰りに、BOOK PLUSの新刊を買おうと思って紀伊国屋へ。 例によって1冊ですむわけがなく、「いい感じ」の本を見つけてしまい、全部で3冊購入。しばらくはBOOK PLUS以外は買わないぞと密かに決意していたのに、やっぱりだめだった。(^^;
ところで、BOOK PLUSの出版予定を見ていたら、こんなものが!
ステラ・ダフィ『世にも不幸なおとぎ話』 このタイトル、どこかで見覚えがある・・・。 そう!あのレモニー・スニケットの<不幸シリーズ>の翻訳のタイトル(「世にも不幸なできごと」シリーズ)だ。それもそのはず、翻訳はその不幸シリーズを訳した宇佐川晶子氏。(ーー;
あちらの<不幸シリーズ>の翻訳も大ブーイングだが(Amazonに載っている私のレビューは、原書のレビューなのでベタボメになっている。原書と翻訳書とでは全然違う!)、こんな関係のないところにまで、このタイトルをつけるって、どういう神経なんだろう?不幸シリーズを売りたい気持ちはわかるし、シリーズで訳しているから、他に何も考えられないのかもしれないが、作家も内容も全然違う話に、まるで同じシリーズであるかのようなタイトルをつけるって、どんなセンスなんだろう。不幸な話なら、なんでもかんでも「世にも不幸な・・・」とつけるんだろうか?
そもそも原題は『Singling out the Couples』だ。何がどうして「世にも不幸な・・・」にしなくちゃいけないのか、理解できない。レビューを見てみると、「過激でブラックな新時代ファンタジィ」とある。過激でブラックなところがスニケット風だとでも?だとしたら、こちらの作家に対しても失礼だ。ステラ・ダフィにはオリジナリティがないと言っているようなものだ。
出版社では、宇田川氏がスニケットの<不幸シリーズ>専門とでも思っているのだろうか?あれを読んで、おかしいと思う編集者はいないのだろうか?現在3巻まで訳しているが、まさか13巻まで全部訳すつもりだとしたら、スニケットにとっては本当に不幸のどん底のような話だ!
BOOK PLUSなので、どうしても読まなくてはいけないのだが、BOOK PLUSでなかったら、絶対買わない本!
〓〓〓 BOOK
紀伊国屋にて
・『エディターズ!』テッド・ヘラー \1000(BOOK PLUS) 業界震撼・関係者騒然!エディターたちの虚飾に彩られた日々! ザッカリー・ポストは、NYで一番おしゃれな雑誌<IT>編集部のアシスタント・エディター。ホントは三流大学出身だけど、出世のためなら経歴詐称もお茶のこさいさい。そんな彼の前にハーバード卒のライバルがやってきて──。エディターたちの、華やかな日々と命がけの生存競争をユーモア満載で描いた、超問題作。
・『クレイジー・イン・アラバマ』マーク・チャイルドレス \1600 1965年アラバマ。夫を捨てハリウッド女優を目指すルシールと、立派な葬儀屋になることを夢見る少年ピージョーが織りなす夏の物語。
・『ヒャクニチソウの満開の下』ミシェール・リー・ウエスト \1600 <咲き乱れる花の下の秘密は永遠に知られることはない> 南部テネシーを舞台に、過酷な運命をしたたかに生きる3世代の女たちを、軽妙なタッチで描いた長編小説。 1932年のある夜、ミス・ガシーは幼い娘ドロシーを守るため、侵入した男を銃で撃ち、まだ息のあるその体をヒャクニチソウの下に埋めた。命をかけて守った我が子は、しかし、頑固で優しさのかけらもないような娘に育つ。頭を悩ませるミス・ガシー。一方、母親の愛への飢餓感を持つドロシーは、ミス・ガシーの気を引くために奇妙な言動を繰り返し、次第に周囲から孤立していく。目に見えない狂気は、ドロシーだけではなく妹クランシー・ジェーンにも忍び寄り、ミス・ガシーを取り巻く女たちは、次々と数奇な運命をたどることになる。
下2冊は産業編集センターというところで出しているのだが、単行本としては安くて手ごろな値段だと思う。二段組564ページでも1600円だ。これに比べたら、1冊3000円を越すスティーヴン・キングの本など、暴利をむさぼっているとしか思えないのだが、作家が有名だと本も高くなるのか。(^^;
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