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2001年09月30日(日) ■ |
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シングルトンズ・ダイアリー/自負と偏見 |
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夕べ、テレビで『ユー・ガット・メール(You Got A Mail)』をやっていた。トム・ハンクスファンでもある私なので、もちろん見た。
メル友同士がどうこうというのはいいんだけど、巨大な本屋に反対してたキャスリーンなのに、その経営者であるジョーとうまくいって結婚とかしたら、そこの奥様になるわけでしょ?それってあり?
途中でメッセンジャーでチャットしてる部分があったけど、あれって同じメーラーを使ってるってこと?それとも、二人ともYahoo!とかのメッセンジャーに登録してたってこと?どうでもいいんだけど。。。ぐは!
ところでこの映画の中にも、ジェーン・オースティンの『自負と偏見』が出てきた。もっとも、映画の中では『高慢と偏見』と言っていたけれど。 原題は“PRIDE AND PREJUDICE”で、PRIDEには高慢という意味もあるし、登場人物のミスター・ダーシーは実際、最初は高慢と思われているらしいから、間違いとは言えないけれど、『自負と偏見』のほうがポピュラーじゃないのかなあ?
もちろんこの本は『BJの日記』にも出てきて、ブリジットの恋人のマーク・ダーシーは、『自負と偏見』のミスター・ダーシーからとったのだということがわかって、ミーハーな私はすぐ買った。
でも!この本は、そんなミーハーなものじゃなかった!
かの夏目漱石も、サマセット・モームもベタ誉めの名作だったのだ。この私の最も尊敬する2大文豪が絶賛しているのだから、もう間違いなく名作にほかならないし、私が買った新潮文庫の『自負と偏見』は、またもや最も尊敬する翻訳家である中野好夫さんの訳なのだから、面白くないはずがない。 (ちなみに私は、新潮社のYonda? Clubで、いつ読むかもわからない本を30冊買い集め、めでたく夏目漱石腕時計を貰った。)
●夏目漱石の場合 とりわけ有名なのは『自負と偏見』の書き出しの一節である。これは夏目漱石が口をきわめて激賞している。
●サマセット・モームの場合 「これといった大した事件は起こらない。それでいて、あるページを読み終えると、さて次に何が起こるだろうかと、急いでページをくらずにはいられない。・・・これだけのことを読者にさせる力を持っているものは、小説家として持ちうるもっとも貴重な才能の持主である」
すばらしい!
書き出しがつまらないと先を読む気にならないし、ベストセラー作家と言われている人の中にも、その手は結構いる。読者がよく我慢しているものだと思うんだけど。
そしてまさに「ページ・ターナー」についてのモームの言及!「ページ・ターナー」と呼ばれる作家が好きな私だけれど、なまじ間違った嗜好でもなかったのね、とほっとした。
読書の秋です(その前に私には食欲の秋が訪れている“天高く馬以上に肥ゆる秋”)。『ブリジット・ジョーンズの日記』を読み終えたら、ぜひ『自負と偏見』を読みましょう!夏目漱石とサマセット・モームと中野好夫と、そしてこのぐうたらな自負を持つ私が(余計か?)、偏見なく自信を持ってお薦めいたします!
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