2004年11月04日(木)

八月 − 十一月


薄暗い部屋の中でウォークマンを聴いていた
リピートをかけて何度も何度も
静かに囁くようなその曲は
気のおけない友人が
背中合わせに座りながら歌いだしたように
静かに体に染みていくようだった

***

荷物がひどく重かった
家へ戻りたい
何も考えずにベットに横になっていたい
だけど
そんなことなんて出来るはずもなく
荷物を持ったまま立っていた
歩いていたかもしれない
でもそこには道なんてなかったと思う

***

初めて逃げたいと思った
でも逃げ方がわからなかった
だから明日
明日だけはがんばろう
明日行って言うんだ
言わなきゃ
辞めたいです って

***

注意される度に思うんだ
別に強くなりたくて始めたんじゃないって
でも続けていく上で強くなるのは大切なこと
ただ続けるだけじゃダメなのもわかってる
人を殴る練習に意味があるのか?
と疑問に思ったことはない
そういう競技だからだ
でも私は黒帯をとることが目標じゃない
私が続けているのは
自分を納得させるためだ
コンプレックスに立ち向かいたかったからだ

***

荷物は今も持ち続けている
でも私は歩きだした
今度はちゃんと道の上だ
細くたっていいんだ

思うんだ
あの時荷物を降ろそうと思ったのは
それまで知らなかった中身に気づいたからなんじゃないかと
知らずにいた方が気楽だったから
気づいたときのショックが大きくて
急に重くなってしまったんだ

私はまだ荷物を持ち続けている
疲れたら一緒に持ってくれる仲間もいる
私はまだ荷物を降ろさない
まだ先へ歩いていくんだ




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