水曜日の朝。天気は霧雨。梅雨らしい空。 すっかり忘れていた『海よりもまだ深く』を観に映画館へ。 11時からの回なので近くのモスバーガーで朝モス。店内は私ひとり。 のんびりした朝。 久々に飲んだモスのコーヒー。美味しくなってた。
『海よりもまだ深く』 冴えない…というより負け犬根性がこびりついてしまった大人が主人公の映画。 私の人生どこで狂ったんやろ、という台詞が印象的。 狂ったわけではなく、なるべくしてなったというのが正解なのだけど、狂ったと言うことによって責任をどこかに転嫁しようとしている……なかなか突き刺さる台詞でした。 テレサテンの「別れの予感」を聴きながら、私はこんなに人を好きになったことはないと言い、それでも毎日楽しく生きていると言う。 嵐の夜に宝くじを拾い集める元家族の姿は家族そのもので、きっとあの子どもは大人になったらこの出来事を思い出して誰かに語るんだろうなと思った。 切っても切り離せない家族という絆。 海よりもまだ深い、庶民の人生。自分の人生もまた、尊いものなのだと思い出させてくれた。
『歩いても歩いても』に続き、私は本当にこのシリーズが好きだと思った。 エンディングでかかる、ハナレグミの歌もとても良かった。
ところで朝モスしてから言ったら映画の中でもモスバーガーが出てきてなんだか縁を感じた。マックじゃなくてモスだよ!という言い訳(?)もあるあるネタで楽しい。マックの人が見たら気を悪くするような気もするけれど。
部署が変わって、人事的…個人的な情報がよく入ってくるようになった。 この夏、女性社員がごっそりと異動やら産休やら退職やら……。 その中に最近仲良くしていた先輩の名前があった。退職希望…。 悲しいなぁ。さみしいなぁ。 業務として、知ってしまったので気持ちにやり場がない。
別れの予感。
先輩はいつも明るいけれど、きっと色々、抱えているんだ。
昨日読んだ『私の少年』という漫画の中で、「みんな幸せそうに見えてても触れられたくないものを心にしまっていて、それがうっかり外に飛び出さないよう生活していること、全然わたしだってわかっているけど」という主人公のモノローグがあって、はっとしました。 わたしにも、もちろんあるし、先輩にもあるんだろうな。
海よりもまだ深い、それぞれの人生。 先輩が幸せであることが、何よりのことなので、さみしさは仕方がないことなんだろうな。
ちなみに漫画『私の少年』もとてもお勧めです。
30代の入り口に立って、なんだか色々考えることの多いこの頃だ。
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