霧のような雨のなかを歩いて帰る。ときおり車のヘッドライトに照らされてきらめく雨。傘をさしていても、しずくのように漂う雨はわたしの腕を濡らす。少し肌寒いこんな日は、あなたの暖かさが懐かしい。わたしたち、冬に初めて出会った。そのことを思い出している。