いつもの朝のように丘を越えて駅へと歩く。今朝は一人で、無言で。丘の上から霞んで見える遠くのビルの群れ。あなたは、それよりも遠くにいる。今朝は、いつもよりも遠いような気がする。なにかの都合であなたから呼びかけられるかもしれない。淡い期待を抱いて、わたしはいつものように歩く。昨日の気持ちを思い出そう。次にほんとうのあなたの声を聞けるまで、待ってる。わたしのなかのあなたと一緒に。