いわゆる「ストーカー被害」に遭遇した友人は何人かいて、「被害者側」の苦しみはけっこう知っているのですが、ストーカーを「する側」の心理についてはあんまりわからないんですよね、やはり。。
ということで、以下、この前、男女関係にまつわる犯罪と法律についての調べ物をしていた時に、発見した「続・愛と執着のはざま 第3回」より引用。
http://www.shobunsha.co.jp/html/nobuta2/03.html
(略)ストーキングは関係の非対称性がその大前提となる。つまりAがBを想っている度合いとBがAを想う度合いが圧倒的に異なるのである。時には一方がまったくその存在を認めていない場合もある(有名舞台俳優とファン)。そしてその非対称性ゆえに想いを懸けている側に発生するのがファンタジーである。わかりやすく言えば片思いほど相手のことを熱く深く想像してしまうということだ。
近代的ロマンティックラブの中核は「相手が世界をどう見ているかを想像する」ことにあるとすれば、非対称的で想像力を働かせる素材の貧困さを補うのがファンタジーである。
ところがケータイの普及は、ロマンティックラブの前提となるそのような想像力を働かせることをツール依存(ケータイ依存)によって遂行してしまう。もしくは想像力のフォーマットがゲーム化されてしまう。したがってツールが機能しなくなったとき(番号変更など)、それを超えてまで想像力を働かせるフォーマットは存在しない。そこであきらめるのが大多数の若者だろう。
中にはそれでも(ツールを超えて)関係を追及するひともいるだろう。しかし追いかけて追いかけて相手を獲得するような「熱い」エネルギーは、「うざい」「きもい」「暗い」と判断される。結果的にそれはストーカー的行為の抑止につながるだろう。
「うざい」「きもい」と判断するのは本人ではない。その事態を傍でみている他者がそう判断するのである。つまり圧倒的非対称的な関係の双方によってではなく、第三者がそこに介在することによってエネルギーの方向が変更されるのである。
その他URLメモ
●ストーカー対策
http://www.bouhan-h.net/stalker.html
●コラム4 わかってもらいたい・・・ストーカーの心理
http://blog.goo.ne.jp/hiro4381/e/d64e30ac6f987a85b0da5ccfda339ff1