先日は兄のつたない文章を読んで頂き、(→っうか、無理やり読ませてしまい)誠にありがとうございました。
兄の趣味でもあるAVの研究の方は、予想以上に奥が深く、難航中であーるよ。あぁ、研究の日々は続く・・・。助手、っうか先生、急募中。。。
で、話は変わって久しぶりに小説を読んだ。『リスク テイカー』(川端裕人著・文春文庫)。題名からも想像できると思うが、ビジネス小説なのだ。
正確には、金融小説とでも言うのだろうか、いわゆる“マネー・ゲーム”をスリリングに描いた小説であーるよ。
あらすじを言っちゃうと、ビジネス・スクール在学中に知り合ったふたりが、卒業後すぐにヘッジ・ファンドを旗揚げし、最先端の(→今はもうちょっと古いかも。)経済物理学を駆使して、国際為替市場に挑んでいく、という流れ。
いやぁ、面白かった♪何より気に入ったのがマネーを批判しつつも、肯定する部分はきちんと肯定して描いてある点、それと「マネーとは何なのか?」を明らかにしながら読者を楽しませる、というこの小説の主題をきちんと果たせている点、かなぁと思う。
ファイナンスの世界は厳しくもあり、また優しくもある。私が日々感じていることを上手く表現してくれてるなぁと、ちょっと感動。99年に単行本で出版されてたみたいだし、もっと早く読みたかったなぁ。。。
言うまでも無く、マネーとは“共同幻想”でありまする。それは身近なようでいて遠い存在。その存在を肯定する共同体の信念が崩れたとき、マネーはもはやその価値を維持できなくなる。
この本を読んで、再び地域通貨と為替リスクについて考えさせられた。確か、作家の池澤夏樹さんは「利子」の存在こそが問題だ、というようなことを書いていらしたような記憶がある。
私は氏の大ファンではあるが、この点に関しては正直賛同できない。
問題は、今ここにある地域と、今そこにある世界。それをどうマネーで結びつけるか、ということなんじゃないかい?と、えらそーに考えてみたり。。。要するに、私なりの答えは金利ではなく、「為替」ってコトなのだが、専門外なので上手く説明できませぬ。あぁ、勉強不足であーるよ。。。
っう感じで、小説としても面白いし、お金という記号の新たな側面を探る入門書としても良いし、とにかくオススメであーるよ。