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   Written by なお。
◆日記『心地よい孤独。』◆
孤独はいいものだということを我々は認めざるを得ない。
しかし、孤独はいいものだと話し合うことの出来る相手を持つことは一つの喜びである。
byバルザック
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2003年11月01日(土)
マネーの正体とは?  ―小説「リスク・テイカー」を読んで。―

001_pic.jpg先日は兄のつたない文章を読んで頂き、(→っうか、無理やり読ませてしまい)誠にありがとうございました。

兄の趣味でもあるAVの研究の方は、予想以上に奥が深く、難航中であーるよ。あぁ、研究の日々は続く・・・。助手、っうか先生、急募中。。。


で、話は変わって久しぶりに小説を読んだ。『リスク テイカー』(川端裕人著・文春文庫)。題名からも想像できると思うが、ビジネス小説なのだ。
正確には、金融小説とでも言うのだろうか、いわゆる“マネー・ゲーム”をスリリングに描いた小説であーるよ。


あらすじを言っちゃうと、ビジネス・スクール在学中に知り合ったふたりが、卒業後すぐにヘッジ・ファンドを旗揚げし、最先端の(→今はもうちょっと古いかも。)経済物理学を駆使して、国際為替市場に挑んでいく、という流れ。


いやぁ、面白かった♪何より気に入ったのがマネーを批判しつつも、肯定する部分はきちんと肯定して描いてある点、それと「マネーとは何なのか?」を明らかにしながら読者を楽しませる、というこの小説の主題をきちんと果たせている点、かなぁと思う。


ファイナンスの世界は厳しくもあり、また優しくもある。私が日々感じていることを上手く表現してくれてるなぁと、ちょっと感動。99年に単行本で出版されてたみたいだし、もっと早く読みたかったなぁ。。。


8_13_editers_top.jpg言うまでも無く、マネーとは“共同幻想”でありまする。それは身近なようでいて遠い存在。その存在を肯定する共同体の信念が崩れたとき、マネーはもはやその価値を維持できなくなる。

この本を読んで、再び地域通貨と為替リスクについて考えさせられた。確か、作家の池澤夏樹さんは「利子」の存在こそが問題だ、というようなことを書いていらしたような記憶がある。

私は氏の大ファンではあるが、この点に関しては正直賛同できない。
問題は、今ここにある地域と、今そこにある世界。それをどうマネーで結びつけるか、ということなんじゃないかい?と、えらそーに考えてみたり。。。要するに、私なりの答えは金利ではなく、「為替」ってコトなのだが、専門外なので上手く説明できませぬ。あぁ、勉強不足であーるよ。。。


っう感じで、小説としても面白いし、お金という記号の新たな側面を探る入門書としても良いし、とにかくオススメであーるよ。
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