戯言、もしくは、悪あがき。
散る散るミチル
ミチルは果てた
充電切れたら
今夜も寝逃げ

2014年07月13日(日) 呼ぶ

きのうお会いしましたね

暗がりのさきを指さす

覚えてはいられないので
さきに言いました

暮れ方の街
屋根は正しく空を切り取り
はがれた青は家路に落ちて
あるく靴底に溶けていく

雲ごしに月の気配
いまはない星の名残り
主のいない名前なら
なんどでも呼びかけて

あしたお会いしましたね

持ってはいかれないので

伸ばした腕を丁寧にたたんで
今度はこちらへ
差し伸べる

音のない声
顔をなくした影と影
ゆく道のない地図を
ちりちりと破いて
闇を湛えた空に撒く

いつか

いつか


伸ばした指で

約束は
ここに埋めました

いつか
どこかで

いつの間にか雲は切れ
のぞいた空に正しい月
名残りの星座をたどるように
正しい家路を
踏んでいく


 前の日。  INDEX  次の日。


小夜 [MAIL] [BBS]