■僕の生きる道 #2「読まなかった本」

初回のインパクトが良くも悪くも薄れてきた　早くも疑問符が点滅
星氏の演出の困った点が少し気になりはじめた
・医者が最初っからあきらめ腰の姿勢というのはどうなのよ？
・そのペースで使ったら500万と言えどすぐ底を尽くよ？
・そんなに胃が痛そうなのに生徒があまりに無関心すぎでは？
・病院で老人が倒れるようすがあまりにも唐突では？
・あのプロモに出てきそうな崖っぷちから下の海岸まで落ちて無傷？

そんな漫画的かつ記号的な表現が多いなか　光るものもあった
中でも「楽しい？」「楽しい」は秀逸　とても切なく　痛かった
札束で美女を侍らせドンペリ開けて　ああ　あ　痛い
あげく虚ろな目に　チープな王冠　お　王冠って君あまりにも
王冠というチョイスに星氏の撮りたい画というのが大変よく伝わった
そして家で胸のうえに手を組み横たわるその姿　王よ！

画づら的には前回以上に沢山収穫できました
・進路指導をしてる時の感情のない「ばかじゃないの」
・教頭をやり込める時の冷たい無表情
・酔って帰ってベッドに倒れた時の前髪ばっさり厚めなようす
・教室で光がさしすぎて輪郭が白く飛んだ感じの白衣
・崖っぷちで両手を広げた時のある意味でキリストめいた構図
・病院でごはん食べてる時の猫背な寝巻き姿

友人はこの人の笑顔が直視できないと言っていましたが
私は　この人の泣き顔というのが痛くてまともに見られない
逆に心を奪われ目が離せないのは　この人の怖い顔
中村先生の虚ろで捨てばちな　感覚の麻痺した強い目のひかり
TEAMの風見君でもFFの満さんでもない別の引き出しの表情
剛さんの表情ですらない　ほんとにこの人は役者だなあ

とても15分後のぷっすまでキャッとか言ってる人とは思えない
という訳で録画予約だけして放っておいた　明日見よっと

その後　公式BBSと２chを回ってみたら大変に盛況であり
しかし大半が絶賛系だったので自分の評価が揺らいできた（弱気）
私の大好きなmamefu！さんも絶賛であり
まだ私は作品に対して素直になりきれていないのだろうかと自問した
多分まだ何かを繕っているのは何となく自分で知っている
細かい揚げ足とりに腐心して本質を見ることを避けている気がする
これを外すとダムが決壊するぞ　という栓をしている感覚がある
まだ　死　をよそごととして考えている感覚がある
しかし本編中にCMが入りすぎて　こまめに我に返ってしまうのです
早くDVDを…！（責任転嫁）

でも母親に電話して「僕が生まれてきた時どう思った？」
というのはもう何て言うか言葉もない　母親の返答もしかり
これはずんと来るなあ　としかもう言えない　真面目に生きよう

mh