lucky seventh
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2009年01月14日(水) 恋式☆人魚姫

ヴェールをぬぎ捨て彼女は笑った。

「王子様、そこにいたのね。」

そう言いながら。













恋式☆人魚姫





いつだって彼女は優しく手のを差し伸べてくれた。
泣いていれば、その両手を広げて
おいで、と笑ってくれた。

「泣き虫ねー」

そう言って、頭をこづいて抱きしめてくれた。




ずっと、そんな関係が続くと思っていた。
彼女だけが絶対の保護者で、ずっとそばに居続けてくれると
根拠もなく信じていた。
あの日、彼女が告げたことを聞くまでは、

「私ね、結婚するの」

彼女は笑って言った。

「いわゆる政略結婚ってやつね」

その日も、悲しくて彼女のもとを訪れて
彼女の胸でひとりしきり泣いた後に、彼女そういった。

「式にはきてくれるでしょ?」

「王子様なの?」

「よく覚えてるわね〜」

「だって、言ってたじゃん。
 結婚相手は王子様じゃなきゃ嫌だって」


ただ、彼女は笑っていた。
そこで、何となくそれは彼女の望んだことじゃないんだと気がついた。


ナナナ

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