lucky seventh
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ヴェールをぬぎ捨て彼女は笑った。
「王子様、そこにいたのね。」
そう言いながら。
恋式☆人魚姫
いつだって彼女は優しく手のを差し伸べてくれた。 泣いていれば、その両手を広げて おいで、と笑ってくれた。
「泣き虫ねー」
そう言って、頭をこづいて抱きしめてくれた。
ずっと、そんな関係が続くと思っていた。 彼女だけが絶対の保護者で、ずっとそばに居続けてくれると 根拠もなく信じていた。 あの日、彼女が告げたことを聞くまでは、
「私ね、結婚するの」
彼女は笑って言った。
「いわゆる政略結婚ってやつね」
その日も、悲しくて彼女のもとを訪れて 彼女の胸でひとりしきり泣いた後に、彼女そういった。
「式にはきてくれるでしょ?」
「王子様なの?」
「よく覚えてるわね〜」
「だって、言ってたじゃん。 結婚相手は王子様じゃなきゃ嫌だって」
ただ、彼女は笑っていた。 そこで、何となくそれは彼女の望んだことじゃないんだと気がついた。
ナナナ
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