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■伝説のオウガニックバトル。
2005年09月14日(水)
水道橋の「おもちゃ王国」を出、昼飯を食べるために店を
探して皇居方面に歩き始めた僕と嫁と娘・R(2才)

しかし良さげな店が見つからず、嫁が空腹で苛立ち始め

「そこのマックでいいよ。あ、あっちの吉牛でもいいよ」

嫁の美食レベルは最低の低まで落ち切っていた。しかし
僕は海原雄山ばりの冷徹さでそれを断わり歩き続けていた
ところ、神保町までやって来た。ここなら多少地理に明るい。

「神保町ならうまい洋食屋を知ってるぞ」

嫁をなだめて勇んで向かったのだが

「あ、休みだ」

「…最悪」

嫁の顔に般若が乗り移った。折りしもここは帝都のど真ん中。
空気が震えるほど怒りを露わにした嫁は、さながら帝都物語の
魔人・加藤保憲のよう。本当に東京を呪いで破壊しそうな勢い。
恐ろしい。触らぬ神に祟りなし、触らぬ嫁に孕みなしである。
触っちゃったから妊娠しているけど。

荒ぶる山の神を鎮めるには、祓いたまえ清めたまえと祝詞を
読む…わけはなく、早く食える店を見つけなければならず、

「あ、あそこになんかバイキングやってる店がある!」

幸いにもレストランを見つけたので一も二もなく飛び込んだ。
入店してから気付いたのだが、ここはオーガニックレストラン
というコンセプトの店で、有機野菜のみを使った料理しかない。

肉が全くなく、レンコンやイモの煮っ転がしのような料理しか
ない。僕は野菜が苦手で、しかもこのような料理は在り難そうに
盛り付けてなくても、実家の栃木に行けば幾らでも食えるし…と
途方に暮れていたら

「妊娠中の私やRには体にいいから歓迎だけど、アナタは辛い
 でしょ。本当にこの店でいいの?」

荒ぶる嫁が一転して上機嫌になって言った。

「いいよ。だって君、怖いんだもん」

Rも一生懸命モゴモゴと食べており、僕に

「おいしい?」

と聞いてきた。最近覚えたての言葉である。

「うん。おいしいよ。おいしいよR」

でも僕はオーガニックよりオーガズムの方が好きだ。

その横で腹を満たして一段落した嫁からは最早祟り神の恐ろしさは
消え、胎内で生命を育む穏やかな母なる神のように見えた。

孕みたまえ清めたまえ。

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